2014年08月31日
トリーター:冨永

お父さんはつよし!

キンセイイシモチキンセイイシモチ

みなさんこんにちは!9月に入って急に涼しくなってきました。体調を崩さないように気を付けてくださいね。

さて、きのうは櫻井トリーターの繁殖のお話でした。
繁殖なんてすごいなぁ~と思っていたらお話を振られてしましましたね。あれれ、、
ということで、きょうは私が今取り組んでいる育成のお話をちょこっとだけします。

みなさん、6月のテーマ水槽を覚えていますか?
父の日にちなんだ「お父さん、ありがとう」というテーマで、お父さんが一生懸命子育てに励む魚たちをいろいろご紹介していました。
その時、登場していたのが“キンセイイシモチ”という魚です。
この魚、オスとメスがペアになって卵が産まれた後、オスが口の中で卵を守ります。これをマウスブリーディングといいます。
ふ化するまでの 7~ 10日オスは一切餌を食べません。
残念ながら、展示にいる時はこのマウスブリーディングは見られなかったのですが、裏ですくすくと成長していたキンセイイシモチ。先日、ついにマウスブリーディングをしました!
さっそく、他の魚たちとは隔離してようすを見てみることに、、、
お父さんの一日を観察してみると、

・口を大きく開けて口の中の水の入れ替え
・水槽の中の安全なところで待機
・びっくりして卵がちょっと出ても頑張って口に戻す(卵は細い糸で絡みあっているので大きな塊)

お父さん、頑張っています。
でも 7日目近くになるとさすがにお腹が減ってきました。
他の魚が餌を食べているのを見て、食べられないのは分かっているけれど餌を追いかけていました。
もうちょっと、もうちょっと、頑張れ、頑張れ、、、

そして、ある夜ついにお父さんの口から小さな子どもたちがでてきました!
よかったね、お父さん。
生まれてきた子どもは本当に小さくて、まだしっかり泳げません。
餌は何をあげたら?とおもいますが、それはシラスで培ったワムシの登場です!
さぁ、子どもたちは無事に大きくなれるでしょうか。頑張ります。

さて、このマウスブリーディング。キンセイイシモチだけがおこなうのではありません。
水族館の入り口を入って左側の水槽(波の水槽の隣)や流れ藻水槽にはクロホシイシモチという魚たちが暮らしています。
実はこのクロホシイシモチもマウスブリーディングをします。
現在、顎をひと回り大きくしている個体がそうです。
みなさん、ぜひ探してみてくださいね!

相模湾ゾーン

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