2016年01月19日
トリーター:岩崎

エンコウガニとマダコ

エンコウガニエンコウガニ

昨日首都圏に積雪をもたらした南岸低気圧。
その影響で、今シーズン初めて冬の季節風が吹き荒れている“えのすい”周辺です。
出勤途中に海沿いの道を歩いていると、飛ばされた砂が顔にあたって「痛たたた!」
もう泣きそう。
ふわっとジャンプしたら、そのまま風に乗って空を飛んでいけそうな不思議な感覚。
「ほっ!」・・・。
う~ん、やっぱり飛べるわけないか。
いい年して、読み聴かせ絵本のファンタジーの世界に入り過ぎかな。
見上げた青空に苦笑いの朝でした。

さて、生き物の話題はテーマ水槽からです。
今月のテーマ水槽は、「エビ・カニや海の生きものたちで祝うお正月」。
昨年 12月 25日に、今週のおすすめでも紹介させていただきました。

[ 2015/ 12/ 25 今週のおすすめ ]

お正月が終わってしまうと、今年の干支は何だったかな?とすぐに忘れかけてしまいますよね。
今年の干支は申(さる)です。
“干支“にちなんだ水槽では、猿に似た生き物としてエンコウガニを展示しています。
エンコウガニは、薄紅色の甲羅が猿の顔に似ていることや、雄の長い鋏が猿の長い腕を連想させること、猿に似た水辺の妖怪“猿猴”が名前の由来。
相模湾でも水深 30~ 100mくらいに生息しているエンコウガニは、雄が雌に比べてとても大きくて長い鋏を持っています。
雌雄ともに食用として重要な種ではありませんが、地方によって、雌はタコ漁の餌として重宝がられているようです。
エンコウガニは、雄雌両方展示していますので、ぜひご覧ください。

“お正月遊び”にちなんだ水槽に展示しているマダコもおすすめ。
気が向くと水槽越しにタッチしてくれます。
こちらは、愛想が良くてかわいいです。
好奇心旺盛ないたずら者で、困ってしまう面もありますが・・・。
ホースの綱引きに、水鉄砲。
水槽掃除ははなんとも大変なのです。

今月のテーマ水槽は 2016年 1月 31日まで公開中です。
いよいよ本格的な寒い季節がやってきましたが、空気が澄み渡って景色は最高です。
ぜひ遊びに来てくださいね!

大晦日から”初日の出”がテーマの水槽に、アサヒガニを追加展示しましたが、本日で展示終了とさせていただきます。
アサヒガニは、一見するとエビやヤドカリにも見える不思議な体型のカニで、工具のスパナに似た独特の鋏を持っています。
子どもの頃に、暇さえあれば眺めていた図鑑に載っていたアサヒガニ。
その姿が忘れられず、いつか飼育してみたいと思っていました。
珍味として一部の地域で食用として流通していますが、生きたアサヒガニの入手は困難を極めました。
様々な皆さんのご協力で、2016年 1月 1日の初日の出に間に合わせることができました!
詳しい生態や飼育方法がわからず、飼育経験もないアサヒガニの展示は、今回一番のチャレンジでした。
一日中じっとしていてほとんど動かないのですが、その不思議な形は大変魅力があります。
今回楽しみにしていた皆様、大変申し訳ありませんでした。
アサヒガニの長期展示は、機会がありましたら挑戦してみたいと考えています。
ありがとうございました。


マダコ


アサヒガニ

テーマ水槽

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