2018年09月21日
トリーター:杉村

今週のおすすめ

トラザメの卵
深海Ⅰではトラザメの卵を展示しています。
水槽の中に赤い照明を点けて、卵の中が見えるようになっています。
卵の大きさは、5~ 7㎝くらいで、中には卵黄(栄養)を吸収しながら卵の中で成長している赤ちゃんを見ることができます。
赤いライトで照らされたトラザメの赤ちゃんたちは、くねくねとよく動いていています。
卵黄をすべて吸収して、ふ化するまで 10か月ほどかかります。
先にふ化した子どもたちは、同じ水槽の中で生活していますので、併せてかわいいトラザメたちも見てください。
成長すると、40㎝ほどになる小型のサメです。


オオホモラ
深海Ⅰ のいちばん端のノコギリザメを飼育している水槽の中には、一風変わったカニが生活しています。
名前は「オオホモラ」。
このオオホモラは 4番目の歩脚(いちばん下側にある脚)がちょっと変わっていて、背中側を向いています。
この脚を使って、海底に落ちている海藻やカイメンなどのいろいろな物を引っ掛けて背負うことができるようになっています。
水槽の中には、流木を何本か沈めてあります。
運がよければ、写真のように流木を背負うようすが見られます。
いろいろなものを背負う事で、身を隠していると思われます。


ダイオウグゾクムシ(ブラスチネーション)
深海Ⅰ の中央の柱の周りに設置してあります。
これは、ダイオウグゾクムシの本物の標本で、プラスチネーション標本といいます。
この標本は、体の中の水分を半年ほどかけてプラスチック樹脂と入れ替えて作られた標本です。
見た目は、模型のようにも見えますが『本物』です。
し・か・も・・・触れます。
触れる標本というわけです。
見た目はもちろんですが、質感、大きさ、重さもそのままに保存されています。
生きたダイオウグソクムシを触ることは難しいですが、この標本でしたらどなたでも触れます・・・触る勇気さえあれば。
ぜひ、本物を体験してみてください。

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