2019年01月13日
トリーター:山本

だれのエフィラだクイズ

“えのすい”で展示されているクラゲたちは、多くの場合が成熟に近い、いわゆる「大人のクラゲ」です。この状態を、一般的に「メデューサ」といいます。
そのメデューサの状態になる前、いったい彼らはどんな姿形をしているのでしょうか。日本でお馴染みのミズクラゲやアカクラゲなど「鉢虫綱」というグループに属するクラゲは、メデューサになる前は「エフィラ幼生」という状態になります。


クラゲ担当のAトリーターが書いて下さったクラゲ(鉢虫綱)の生活史の図を見てみましょう。
赤い丸で囲ったところがエフィラです。花びらみたいな形をしており、ぽふぽふと泳ぐ姿はとてもかわいいです。でも、“えのすい”ではエフィラの状態で展示することはなかなかありません。とても小さいからです。
大きさは、どの種類でも大体 5㎜前後。大きい水槽に入れると、あっという間に見失ってしまいます。でも、拡大してみてみると、種類によって色や形に違いがあってとても面白いんです。

そこで、エフィラクイズ! 現在“えのすい”で展示されているクラゲ 5種類の、エフィラの写真を撮りました! いったいどのクラゲのものでしょうか?
エフィラたちが成長した姿を想像しながら、考えてみてください!

第1問
ヒント: 恐らく誰もが知っているあのクラゲ・・・! 今の時期、江の島の周りでも見ることが出来ます。この写真ではいまいち分かりません(すみません、私が撮りました・・・)が、全体がオレンジ色をしています。

第2問
ヒント: 体の真ん中あたりはオレンジ色をしていますが、成長していくにつれ青色に変わります。丸っこいクラゲのエフィラです。

第3問
ヒント: 最初にエフィラの状態ではあまり展示しないといいましたが、この種は現在クラゲサイエンスにて展示をしています。透明な体は、成長すると乳白色になりますよ。8㎜ほどの大きさで、他の種に比べると大きいエフィラです。

第4問
ヒント: 白い点々は褐虫藻ではなく、刺胞が集まっているものです。写真では黄色に見えますが、遠目に見ると紫っぽい色をしていますよ。成長するとしましま模様が出てきます。

第5問
しばらく透明のまま成長していきますが、大きくなると傘が鮮やかなオレンジ色になるクラゲです。他の種と違い、あまり動かないエフィラです。

以上! この問題、作っていて思いましたがすっごく難しいです・・・。でも、種類によって形が結構違うのが分かっていただけたのではないでしょうか!
それでは、正解発表!

第1問

ミズクラゲ

第2問

キャノンボールジェリー

第3問

サムクラゲ

第4問

パープルストライプドジェリー

第5問

パシフィックシーネットル

いかがでしたでしょうか! 2問以上正解できれば相当な強者ですよ!
普段展示しているクラゲたちにも、全然違う形の時があったんだなーと思っていただければ幸いです。
ここで注意していただきたいのが、最初にお伝えしたように、エフィラ幼生の時期を持つのは「鉢虫綱」のクラゲたちだけです。アンドンクラゲやハブクラゲが属する「箱虫綱」、ベニクラゲやオワンクラゲが属する「ヒドロ虫綱」のクラゲたちなどにはエフィラ幼生期はありませんので、お間違えのないように!

このクイズ、他のクラゲでやっても面白そうなので、小さい時のクラゲたちの写真をしっかり記録にとっておこうと思います。またご紹介しますね。

クラゲサイエンス

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