飼育初期の胸毛(色が薄い)胸毛”もさもさ“のゴエモンたち”
ちょうど
4か月ほど前のトリータ日誌で、沖縄トラフの調査航海に参加してゴエモンコシオリエビの長期飼育研究を再スタートしましたとお伝えしました。
※よろしければ・・・
調査航海の航海日誌も読んでみてください
ゴエモンコシオリエビは自分の胸毛に付着したバクテリア(熱水に含まれているメタンや硫化水素を利用して栄養を作り出す)を食べていることで知られている化学合成生態系生物です。
私たちは、まずはゴエモンコシオリエビのごはんとなる胸毛のバクテリアに注目し、この胸毛のバクテリアを実際の深海環境と同じく“もっさもっさ”にすることを一つの目標にしています。
ゴエモンコシオリエビは非常に動きがゆっくりで、バクテリアをのっそり食べているので、食事をするようすが観察しにくく、浅い海の生き物たちに比べて身体の状態がとても把握しにくいのです。
これまでの飼育経験から、胸毛のバクテリアが少なると状態が悪くなって、死んでしまう事が分かってきていますので、「胸毛」の状態は彼らの健康バロメーターの1つとなりうると思っています。
そして、飼育環境についても 1,195日間の飼育経験から、硫化水素の濃度や水素イオン濃度、二酸化炭素の量などを調整しながら、健康バロメーターの胸毛のもさもさ感がアップ(もっさもっさまではもうちょっとかな?)してきているように感じています。

胸毛が白くもさっとなってきた