2019年07月08日
トリーター:白形

浮いているイルカ

クイズです!
この写真、月に1度くらいみられる貴重な光景ですが、何でしょうか?


正解は・・・ イルカの発情行動です。

発情行動はイルカによっても異なりますが、
・横になって浮かぶ
・縦泳ぎで流される
・魚を取りこぼす
・呼んでも来ない
・口が半開き
・動きがゆっくりになる
などなど、ぼーっとするのが特徴です。

特に最近はバンドウイルカの「ミュー」の発情が顕著で、ショー中もジャンプのサインに応じないくらいふわふわしています(7月6日~7日あたりもみられたのですが、ショーを見ていて気づいた方もいるでしょうか?)。
こういう時は、超音波検査をして卵巣に卵胞があるかどうかを検査します。
7月7日の「ミュー」の超音波検査では、右の卵巣に卵胞がありました。黒く抜けている部分が卵胞です。


この卵胞が大きくなってくると発情の度合いも強くなり、排卵(卵胞の中の卵子が卵管に出されること)が起こるころまで発情行動が続きます。
ちなみに、7月8日に再度超音波検査をしたところ、排卵済みで発情行動もみられなくなりました。

現在数頭で定期的に卵巣の超音波検査をおこなっていて、だいたいどのイルカも25~30日周期で発情・排卵することがわかってきました。
こうやって周期を調べることで、繁殖のタイミングを見極めたり、イルカの体調を把握したりしています。

横向きになったり、茶柱のように縦になってプカプカしているイルカがいたら、その子は発情中かもしれません。
そのときはショーに全力で参加できないかもしれませんが、温かく見守ってあげてください。

イルカショースタジアム

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