2019年11月19日
トリーター:戸倉

大きくなっているかな~?

大きなプールに出て 1か月半が経ちましたよ。
子ガメのうちは、きちんと成長しているかどうか?を確認するために、毎週火曜日にプロポーションの測定をおこなっています。(時間は不定期ですが・・・)
そして、きょうが今週の測定日だったので、報告しますね!

測定項目は、もうご存知の方も多いかと思いますが、
1. 直甲長(甲羅の縦の長さ)
2. 直甲幅(甲羅の幅の長さ)
3. 体高 (身体の高さ)  
4. 体重 (身体の重さ)
です。
ちなみに毎回、背中とお腹の写真も撮ります。

写真を撮るのは、成長にともない甲羅の模様が徐々に変わって行くので、その記録のためでもあります。
ちなみに、同じ個体で1年前と甲羅を見比べてみると・・・
こんなに変わります。↓


2018年11月20日 → 2019年11月19日

アオウミガメは成長とともに、甲羅に朝日が差し込むような放射状の模様(朝日模様)が現れます。
これは、もちろん個体差があって薄かったり濃かったり、模様がほとんど無かったり・・さまざまです。

プロポーション測定の手順としては、まず、大きなプールの中から、子ガメたちだけを私たちの所に呼び寄せて、捕まえなければなりません。
そこで役に立つのが、以前から紹介している「ターゲットトレーニング」です。
大きなプール、そして大きなカメたちの中から、小さな子ガメだけを捕まえるには、子ガメたちみずからこちらにやって来てもらう必要がありますよね。
もうすでにトレーニングは完成されているので、優先的に捕まえるのも容易にできます!
[ 2019/09/03 子ガメのトレーニングその後・・ ]
[ 2019/10/03 悠々と・・ ]

捕まえたら、床で静かにしてもらいます。
測定する道具は「ノギス」といいます。
ただ特大サイズなので、ノギスを知っている方でも大きさにはびっくりするでしょう。


1. 直甲長の測定


2. 直甲幅の測定

そして体高を測定したら、写真を撮って最後に体重を測ります。


3. 体重の測定

この体重計に乗った時がいちばん大変で、静かにしてくれないと、数値が止まらず測ることができません。
カメたち的には、陸上に取り上げられて、各所測定され写真まで撮られて、体重計に乗ったころには、「そろそろプールに戻りたい!」という心境だと思います。
なので、いつも体重測定の番あたりで暴れ出します。バタバタと・・・
気持ちは分かるんですけどね~。
ウミガメは、目隠しをされ視界が暗くなると静かになることがあるので、暴れている場合は、手やタオルで目隠しをしたりして、何とか数値を確認します。

さあ、
それでは、結果発表を致します。
No.1 直甲長 35.0cm (1か月半で +1.7cm)
   直甲幅 29.8cm (1か月半で +1.3cm)     
   体重  6.70kg (1か月半で +1.3kg)

No.2 直甲長 32.4cm (1か月半で +2.3cm)
   直甲幅 29.1cm (1か月半で +1.6cm)    
   体重  5.68kg (1か月半で +1.04kg)
でした。

もちろん人間が手で測るので、直甲長や直甲幅は多少誤差があると思われますが、1ヶ月、2か月と時が進むにつれて、着実に大きく成長しているのが分かります。
急に大きくなることはありませんが、みなさんも「しばらく見ないうちに大きくなったな~」と感じられた方も多いのではないでしょうか?
人間の子どももそうですよね! 「しばらく見ないうちに・・・」って。
みなさんもぜひ(毎日とはいいませんが)ときどき成長のようすを見に来てくださいね。
ウミガメの浜辺で待ってま~す。(^o^)/

ウミガメの浜辺

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