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ホーム > えのすいトリーター日誌

えのすいトリーター日誌

2020.05.22 トリーター:伴野

2020/05/22 母獣管理


みなさん、こんにちは!
4月 21日にバンドウイルカの『シリアス』が出産して早一カ月が過ぎました。
出産については羽田トリーターが日誌で書いていますので、ぜひご覧ください。

出産についていつから妊娠していたの!? と驚いた方もいれば、えのすい通の方の中には、『シリアス』が開館中に何やらいろいろな検査をしていたので、妊娠していることに気付いていた方もいらっしゃると思います。

以前からお客さまには、イルカの繁殖や妊娠個体の管理の話を聞きたいとご意見をいただいていたので、今日は妊娠中に『シリアス』が行っていた検査について書きます!
少し難しい話が長くなります。ご了承くださいませ・・・


その1 超音波診断


超音波検査風景

妊娠判定、胎児が問題なく成長しているか、心伯の確認、母体内での胎児の位置などを超音波検査で見ていました。


2019/06/06 獣医にて胎児初確認


2019/10/09 頭の大きさ 6.5cm


2020/03/23 頭の大きさ 14.1cm

胎児がしっかりと育っているか、判断材料として胎児の頭蓋骨の大きさがあります。
これまで新江ノ島水族館で記録された胎児では、出産直前に 約 14cm程度になることがわかっています。
今回の子も頭の大きさは順調に成長し、出産前では 約 14.1cmまで成長しました。
妊娠中期頃になると心臓が動いているようすも確認でき、獣医が動いているのをチェックしていました。


胎児頭大横径の推移


その2 胴回り、乳裂間測定

胴回り計測部位
(良い写真や計測風景 撮っていなかった・・・すみません)

母獣の餌料を決めるために、胴回りを測定していました。
妊婦さんも出産に近づくにつれてお腹がおおきくなりますよね。
本来餌量決定には体重がとても参考になるのですが、私の力量不足で妊娠中期ごろより体重測定できなくなってしまったので、餌量は胴回りが緩やかに上昇するように決めていました。
過去に『シリアス』が妊娠していた際、出産前の胴回りは 約 170cm程度でした。
今回もそれに向かって減りすぎたかな~、増えすぎたかな~と試行錯誤していました。
約 100日前頃より値が減少しているのは、給餌量を落として調整したためです。
出産直前には 約 180cmまで大きく上昇しています。
いきなりこんなに増えることはないと思われるので、母胎内で胎児が出産に向けて位置を変化させているのかもしれませんね。
この辺は超音波画像などと一緒に調べたらおもしろそうですね。



その3 乳裂間測定

乳裂間測定風景

乳裂とはイルカのお腹側、尾鰭の前あたりに 2本ある溝のことで、乳頭が中に入っています。
ちなみにメスのイルカにしかないので、外見からオス、メスを見分けるには、ここを見るとよいですよ。
では、なぜ乳裂を測定しているのか。
それは正確な出産日を予想するためです。

一般的にイルカたちは、出産の直前に体温が下がることが知られています。
しかし全ての個体で確実に下がるわけではなく、個体差があったり、同じ個体でも毎回きれいに体温が下がるわけではありません。
そこで体温測定とあわせて乳裂を測定することによって、出産日予想の精度を上げています。
出産日が正確にわかると、私たちトリーターも事前に準備ができたり、24時間観察のスケジュールが立てられたりと、出産を万全な状態で迎えることができます。
『シリアス』では以前出産直前 5cm程度まで開いたことがあったので、今回も 5㎝以上になったら 24時間観察を始めようと決めていました。


今回も 5cmを越えた翌日に、出産を迎えています。
理由は母体のホルモンバランスの変化により、生殖孔が開くためかもしれません。
もちろん体温測定も行っていますが、この乳裂の結果もあわせて出産に備えて準備をしていました。

いかがでしたでしょうか。
血液検査や体温測定に加えて妊娠中は獣医と、そして『シリアス』と連携してこのような検査を行っていました。
妊娠後期では一緒にいるときに『シリアス』のお腹が内側から動いたり、胎動を確認していたので、早く会いたいー!と思っていました。
母子ともに問題なく産まれてきたときは、本当にホッとしました。

妊娠個体をメインで担当するのは今回が初めて。
上手く検査ができない日々が続いたときは、『シリアス』との信頼関係がどんどん悪くなっているのではないかと悩む日々も多かったです。
妊娠個体は給餌量の設定や、反応の見極め方が通常個体とは異なることを痛感し、『シリアス』に動物のコンディションを見極めることの大切さを改めて教わりました。
色々教えていただいた先輩方にも感謝です。

また、データは取って終わりではなく、それらをしっかりと活かすこと、そのためにはどのようにして正確なデータを取るか、『シリアス』の協力のもとに考えることができました。
今回誕生した子の成長をしっかりと見守るのはもちろんのこと、今回の経験をいつかまた妊娠個体に関わることがあれば、役に立てたいと思います。

長くなりましたが、本日はこの辺で!!

関連日誌
2020/05/02 新しい命の誕生
2020/05/12 赤ちゃんの成長日誌

イルカショースタジアム


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