きょうは、新江ノ島水族館ホームページの「新着生物」のコーナーで紹介しているヨーロッパナマズの水槽から、「時々“爆音”が聞こえて来る!」と近くの水槽にいる魚やクラゲたちが、なにやらざわざわとしているので、その真相をみなさんにも紹介しますね。
このヨーロッパナマズは、2016年に環境省より特定外来生物に指定され、飼育している水槽もすべて登録していたので、簡単に移動をすることができませんでした。なのでずっとバックヤードで暮らしていたのですが、その水槽が手狭になり、今回淡水系の大きな今の水槽に引っ越して来たわけです。もちろん環境省にも登録をし直しています。
それでも、十分な広さとは言えないかもしれませんね。ただ、このナマズはヨーロッパオオナマズとも呼ばれ、最大体長は3mを超えます。一説には5mなんて情報もネットには出ていますので、十分な大きさの水槽と言ったらイルカプールサイズになってしまいます。(^^ゞ
さて、本題の“爆音”ですが、これは食事をするときの音です。
水面近くに餌が落ちてくると一気に吸い込むので、空気も一緒に大きな口で吸い込みます。
そのときの音が“ブァウッ”と水槽が壊れるんじゃないか?と思われるような爆音になります。
もちろん水中に沈んでしまった餌を食べても空気を含まないので、大きな音にはなりませんが・・・。
では、ここでその食事のようすを動画でご覧ください。
映像で視ると、そんなに大きな音にはなりませんが、実際にその場で聞くと体に振動が伝わって来て、迫力があります。
水面に餌を付けるとクルッと方向転換をして戻ってきますよね。
実は、ナマズは全身が舌のような役割をしています。
どういうことかと言うと・・
我々の舌には味を感じる「味蕾:みらい」という器官が5,000~10,000個ありますが、ナマズは舌だけではなく、全身にこの味蕾があります。しかも約20万個も・・・
基本、夜行性のナマズは真っ暗な夜に餌を求めて行動するので、全身で獲物を感知できる方が都合が良いのでしょうね。
このヨーロッパナマズの食事は、基本、月曜日、水曜日、金曜日に行っています。(動物の都合により変更する場合があります。)
時間の約束はできませんが、おおよそ午前中が多いと思います。
たまたまその時間に居合わせたお客さまはラッキー☆ ということで!
※ヨーロッパオオナマズの展示は終了しました。