2021年07月17日
トリーター:戸倉

新展示に向けて!~ヒカリキンメダイ大移動~

先日(15日)に堀内トリーターから報告がありました「2021/07/15 展示更新情報!」の文末で、
次回は・・
と言うことで紹介のありました「新展示に向けて!~ヒカリキンメダイ大移動~」をさっそくみなさんにご報告致します。

ところで、みなさんはヒカリキンメダイの展示水槽を覚えていますか?
カマボコ状に湾曲したガラス面にシートを貼って水槽内を暗くし、そのシートの隙間から中を覗き込むスタイルの水槽です。
みなさんも、この狭い隙間から、淡く光を放つ幻想的な姿を覗き込んだのではないでしょうか?

ヒカリキンメダイは、少しでも明るくなってしまうと、岩の陰に隠れてしまい、出てこなくなってしまいます。ですから、水槽内を暗くする必要があったのです。
この方法で非常に状態良く、長期にわたり展示をすることができていましたが、いよいよ、その役割も終わり、展示生物を替えることになりましたので、その引っ越しの話をしたいと思います。


水を抜きながらヒカリキンメダイを捕まえる岩崎トリーター

まずは、水槽を明るくして、水槽の水を抜き、ヒカリキンメダイを捕まえます。
体に傷を付けないように、あまりストレスを掛けないように、慎重に捕まえてバケツに収容します。


水合わせを行う黒川トリーター

前記の通り、明るい光を嫌う性質があるので、バケツは光を通さない物を使います。
相模湾大水槽3階に設置した引っ越し先の水槽と、バケツの中の水との環境の差を無くすため、新しい引っ越し先の水槽の水を少しずつバケツの中に注入していきます。
これを「水合わせ」といいます。
そして両者の環境が一緒になったところで、大きな水槽の中に移していきます。
これで引っ越しが完了となります。

とても簡単に書いてしまいましたが・・・、
この魚が入ったバケツを持って、3階まで階段で登るのが結構大変で、息が切れました。
でも魚を早く新しい環境に移動するためには、休んではいられません!
“写真を撮っている時間があったら魚を運べ!”と自分に言い聞かせていた状況でしたから・・・
ごめんなさい。
魚を運んでいる時の写真はありません!<(_ _)>
一方、今までの展示水槽は、新しい展示に向けて、掃除が始まりました。


ヒカリキンメダイ搬出に続き水槽掃除を行う岩崎トリーター

底に敷いてあった砂や岩は全て取り出し、洗浄します。
水槽も、せっかくだからキレイに掃除をして、洗浄した砂や岩を元に戻して、最後に水を張り、濾過循環のシステムを復旧させて、飼育水が落ち着くのを待ちます。


最初は水が濁っていますが、濾過槽を復旧させて、一晩経つころには新しい魚たちが入っても大丈夫な環境ができ上がります。

と言うことで、「大移動!」と言うほど大掛かりな作業では無かったですが・・(^_^;)
引っ越しの話はここまで。

「新展示に向けて!」のシリーズ、
次回は「新展示に向けて!~生物収集~」をお伝えしたいと思います。
こうご期待!

太平洋

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