2021年09月01日
トリーター:山本

“自称”世界一のクラゲ水槽誕生

なんと先日、“えのすい”に(自称)世界一のクラゲ水槽が爆誕しました。
それは「皇室ご一家の生物学ご研究」にあるこの水槽です。


ここではこれまで十数年の間、ほとんどの期間「ギヤマンクラゲ」を展示していたのですが、このたび「ミサキコモチエダクダクラゲ」というクラゲに変更いたしました。こんなクラゲです。


最大 4㎜くらいの小さきクラゲで、江の島でもこの時期よく出現します。
きょうも採れました。シンプルで美しい、私の大好きなクラゲです。
さてさて、この水槽一体何が世界一なのかというと…「一つの水槽に入っているクラゲの個体数が世界一(※自称)」!


ご覧ください、この数!
優に数万個体は超えている…はず…!
一つの水槽にこんなにクラゲがたくさん入っている事はなかなかないのではないでしょうか。
先日このクラゲを大量に入手したので「せっかくだから大きい水槽に入れてみよう!」と、挑戦してみました。


この 3つのバケツの中にとんでもない数のクラゲが入っており、それをみんなで一生懸命回収しました(もしかしたら他のクラゲが混じってしまっているかも…)。


そしてこのクラゲ、増えます!
クラゲの中にクローン(子クラゲ)を作るクラゲなので、この水槽の中でも日々増えているはずです。水槽内のクラゲ密度が日々変化する、そんなところもお楽しみいただけたらと思います。
これはあくまで私の考えですが、普段の展示では主にクラゲの「姿形」を見てもらう事に重きを置いているのに対し、この水槽はクラゲのいる「環境」を再現しているという、ちょっと違ったコンセプトの水槽になるのかなーと思っています。
もちろん一匹一匹の姿形にも注目してほしいですけどね。

海の中では、名前も聞いたことの無いような小さいクラゲたちが、人知れずこんな生活をしているんです。見ようと思えば普通に見られる、いわゆる「普通種」ですが、魅力たっぷり。そんなクラゲであふれた水槽から「海のリアル」を感じていただけたら幸いです。
遠目で見ると何も入っていないように見えますが、見逃さないでくださいね!

皇室ご一家の生物学ご研究

RSS