駿河湾の深海から“ちっさい“深海生物たちがやって来ました!
今、推しの“ちっさい”深海生物たちを紹介したいと思います。
まずは、ウニの仲間。
シロウニ・カガミモチウニ・ボウズウニです。
いずれも磯にいるような一般的なムラサキウニやガンガゼに比べて小さく、体の大きさが 1cm以下~ 5cm程度です。
深海にすんでいるウニの仲間は、海底に流れ落ちた海藻や朽ち木、生物の死骸、他の深海生物などを食べていることが知られていて、シロウニなどは肉食性でエビなどを与えるとゆっくりと口に運んで食べるようすが見られます。
また、カガミモチウニは沈木などに管足でくっつき、その上に“鏡餅”のようにさらに小さな個体が乗っかっているようすもしばしば観察できます。
ボウズウニは、古代の生物を思わせるような特徴的な模様とトゲが魅力的です。
続いては甲殻類の仲間。
アカツノチュウコシオリエビ・オカダシンカイコシオリエビです。
2種とも“エビ”と名前がありますが、実はヤドカリに近い仲間で、見た目はイセエビがお腹を折り曲げた(腰を折っている)ような姿です。
また、図鑑では決まってヤドカリの次に出てくる仲間で、体の大きさは先ほどのウニたちと同じように 1~2㎝程度です。
特に私の推しメンはオカダシンカイコシオリエビ。
体の数倍はあるような長大なハサミが特徴で、沈木やサンゴの骨格などに身を寄せて、じっとしていますが、時折みられる長いハサミを器用に動かすようすについ見入ってしまいます。
この特徴的なハサミは、雄の個体の方が雌に比べて大きいことが知られています。
今回紹介した“ちっさい”深海生物たちは、つい見逃されがちですが、よく観察してみると何とも奇妙で魅力的です。
“えのすい”に来たらぜひ、一目見てみて欲しい深海生物たちです。
深海Ⅰの吊るし水槽に注目です!!
※シロウニやボウズウニは、年単位で飼育中の個体もいます。