1か月ほど前に海岸水槽アマモ場に小水槽を設置しました。
わたしの推しがたくさん入っている宝箱のような小水槽です。
なぜ小水槽に分けているかというと、
・小さくて見つかりにくい
・大きなキヌバリなどの魚と一緒にすると食べられちゃうかも
・採集したのがアマモ場の近くだけど藻場(海草ではなく海藻)だった
からです。
推しの何匹かを紹介します。
細長いにょろりとした魚です。
長い体を海藻に巻き付けていることが多いです。
よく探すと、小さな個体もいくつかいます。
小さなころは体に柄がありますが、大きくなると褐色のシンプルな体色になります。
ギンポと名が付きますが、ギンポ亜目ではなく、ゲンゲ亜目に分類されます。
ゲンゲ亜目は北の方の寒い地域や深いところに多く分布している魚です。
活発によく移動しています。
ここから吸盤三兄弟を紹介します。
一種目はウバウオ。
ちょっと長めの柿の種のような形で、くりっとした目、数字の 3みたいな口がかわいいです。
うろこのない体は毒のある粘液に覆われています。
オスとメスは顔つきが異なり、メスのほうが吻先が細くシュッとほそく、オスのほうが丸みのある顔をしています。
腹びれ吸盤二種目。
体はぽってりにょろりとしていますが、Uの字になってじっとしていることが多いです。
遠目で見るとかわいいのですが、よく見ると大きな顔にある目は瞳孔が猫目、口が大きくて、影の方でじっとしているしミステリアスな雰囲気のある魚です。
吸盤三兄弟はどれも腹びれが吸盤状に変化していますが、吸盤のつくりが違うので、ここも観察ポイントです。
腹びれ吸盤トリの三種目。
お団子のような真ん丸の小さな魚です。
熱狂的なファンを多く持つ、いわずと知れた冬の磯のアイドルです。
名前からしてかわいいです。
今年も出会えてありがとう!
この冬はじめまして、のヤドカリで、貝殻にクラゲの仲間のポリプが付いていることがほとんどです。(ついていないのも発見)
このポリプが特殊で、ヤドカリの成長に合わせて貝殻を大きくしてれます。
普通は引っ越ししないといけないのに、ポリプのおかげで引っ越し不要の宿です。
しかも、ポリプが持つ刺胞毒が外敵から身を守ってくれます。
なんて素敵な関係。
ヤドカリ好きとしては、近場の磯にこんな種類がいるなんて!と見つけたときは興奮でした。
海藻のところに選択的にすんでいるため、岩場を探してもなかなか見つからず、いままで気付かなかったようです。
[神奈川で初確認!クラゲのポリプと共生する「エダジマホンヤドカリ」展示開始]
ほかにも鮮やかな赤いミノウミウシやちっちゃなヒメイカもいます。
生き物たちが落ち着くように、すんでいたところと同じように海藻や貝殻の隠れ家を用意していますので、よく探してみてください。
時間帯によって、出てきていたり隠れていたりもしますので、ぱっと見で見つからなくても、何度か観察していただけましたら。
※展示生物は変動する可能性がございます。あらかじめご了承ください。