2022年06月10日
トリーター:北嶋

海藻増えてます

担当する相模湾ゾーンの「岩礁水槽」の海藻の状態を確認するのが日課になって早1年半。

昨年は今まで枯れていってた海藻をいかに長生きさせるか、生長させるかに注力していました。
新しいアラメ、カジメの株を植えなくても保てるようになり、そのための作業も安定してきました。

次は繁殖です。

アラメ、カジメといった海藻は、葉の部分に子嚢斑(しのうはん)と呼ばれる少し膨らんだシミのようなものができます。
ここには遊走子(ゆうそうし)という種のようなものが入っていて、水中に出ると移動して岩などに付着します。
付着したものがオスとメスになって、受精卵ができ、新しい芽が生えて育って海藻になる、という段階を踏んで繁殖します。
子嚢斑はときどきできているのを確認していたので切り取ってみたところ、元気な遊走子がとることができました。
遊走子は石を入れたバケツに入れた後、岩礁水槽に撒きました。石は全く変化が見られなかったので残念ながら失敗のようです。
水槽に撒いたのもどうせダメだろうとあきらめていました。
しかし!少し前にみつけました!新芽がたくさん出てきてるのを!やったー!残念ながら水槽の前からは見えづらい水流ポンプの吐き出し口なのですが、これがうまく育ってある程度の大きさになったら前の方に移植したいと思っています。以前もちょっとだけ新芽が出たことがあったのですが。生長しても 5cmくらいが限界でした。今回は期待したいです。

水族館がオープンしたての頃はじゃんじゃん増えていたそうですが。いまや幻のオープン時の元気な岩礁水槽に戻る、いや、もっとパワーアップした岩礁水槽にさせたい。海藻の今後にご注目ください。

相模湾ゾーン

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