みなさんこんにちは!渡部です。
深海や冷たい海の生き物の担当となり、1か月ほどたちました。
先日中村トリーターが紹介していたように、私も毎日餌の準備の方法やろ過装置の掃除といった、基本的な日常作業を学んでいます。
さて、今回は日常の作業の中でのひそかな発見をご紹介したいと思います。私たちは開館する前に、生き物や水槽の状態を確認しています。ある朝、深海Ⅰの水槽の生き物たちの状態を確認していたところ、ハシキンメやツボダイが展示されているこちらの水槽を思わず 2度見してしまいました。
なぜ 2度見したのかというと・・・
ヤギの仲間の骨軸(サンゴの骨格のようなもの)の上に、大きなクラゲのポリプがたくさんくっついていたのです。
ミズクラゲかその仲間のポリプだと考えられますが、ミズクラゲのポリプと考えるとかなり大型で、目視ではっきり見ることができます。この水槽には、深海に生息する肉食のシロウニやミズヒキガニがいるので、魚のミンチやオキアミを餌としてあげています。巨大ポリプはこの餌を食べて、モリモリ大きくなったのか、はたまた深海からやってきた、まだ誰も調べていないクラゲかもしれない・・・なんて夢も膨らみます。
ポリプの形だけで種を特定するのは難しいので、今後、エフィラが出てきたら育てて詳しく調べてみたいと思っています。新しい事が分かったら、またみなさんにご報告したいと思います。楽しみにしていてくださいね!
このように、水槽には誰にも気がつかれずに、ひっそりと暮らしている生き物も実は数多くいるように思います。みなさんも、“えのすい”にきた際には、水槽の中で力強く生きている小さな生き物たちをぜひ探してみてください。
未知の生き物が見つかるかもしれません♪