クラゲは長期飼育することが難しいものが多いのですが、現在クラゲサイエンスで展示しているキタカミクラゲ、なんと気付けば 5か月飼育展示していました。
北海道の網走の漁師さんに送っていただき水族館にきた当初は、個体数もたくさんいてクラゲファンタジーホールで展示をしていました。数が減ってきてしまい、クラゲサイエンスへ移動し、とうとう 1個体になってしまってからが長いです。
だいたい、カミクラゲやキタカミクラゲはしばらくするとパラパラと触手が落ちていってしまい駄目になってしまうことが多いのですが、「あぁ~ちょっとヤバいかな」を何回か超えたあと、現状維持を続けています。
クラゲの寿命は種類によって違いますし、飼育環境によっても変わってきます。水温が低いもののほうがどちらかというと寿命が長いです。あとは、どこにもぶつからず、一定を保つことができる、“神”水流をつくることがとても重要です。干渉するものを極力なくすことです。よって、複数よりも単体飼育のほうが長く飼育展示できることがあります。ただ、展示としては、たくさんいるのを見てもらいたいところもあるので難しいところです。
長く飼育展示できるということは、それだけいろいろなことを知ることができます。なにが良かったのかを知れば、次に活かせますし、複数いれば繁殖の機会や変化を観察することもできます。そして、多くの人に知ってもらえる機会が増えます。多くの生き物を少しでも長く飼育展示できるよう、これからも日々頑張っていこうと思っています。
キタカミクラゲ、いつまで頑張れるかはわかりませんが、現状維持を続けます。