2022年12月31日
トリーター:今井

この半透明の浮遊物は?

開館前の水槽点検中、よく水槽内に半透明の浮遊物を目にします。
消化不良の糞、無脊椎動物の粘液をはじめ、しばしば浮遊性の卵塊などいろいろあります。
お客さまに不快感を与えるものはもちろん、排水スリットに詰まって水が溢れることもありますので、見つけ次第除去しています。
では、これは何でしょうか?


正解は、魚の表皮でした。
この水槽では、ケムシカジカが脱皮したようです。でも、エビカニ類のような成長をともなう脱皮とは異なり、新陳代謝の過程で起こるようです。
海底にすむカサゴやカジカの仲間を入手した時は、体表に付着生物がくっ付いていることが多いのですが、脱皮をすると一緒に取れてしまうので、そういった役目もあるのだろうと思います。

さて、本日は大晦日です。
私たちも張り付いた雑念を脱ぎ捨てて、一皮むけた感覚で新年を迎えたいものです!

[付録]
先週、おめでたい印象の生き物を偶然に他館から譲り受けました。
みなさんのお目にかかるとしたら、こんな感じでしょうか?

タラバガニタラバガニ

水温 5℃を維持しながら、混泳生物との組み合わせも配慮しないといけないのですが・・、せっかくの「お正月なんだから!」のトリーターたちの思いもありまして、まずは、注意しながら三が日だけ展示させていただきます!
※生物の状態によって、短期間の展示となる可能性があります。ご了承ください。

それでは、よいお年を!

※タラバガニの展示は2023年1月3日をもって終了いたしました。

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