2023年04月22日
トリーター:矢作

眼科検査の日

私たち人間と同じように、多くの生き物たちも、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)からの情報を頼りに生活しています。人間の場合、五感のうち8割を視覚に頼っているといわれていますが、その割合は動物種によって異なります。

“えのすい”で生活している多くの生き物たちも、視覚から得られる情報を基に毎日を過ごしていますが、先日、動物たちの「眼」の健診をおこなったのでそのお話をご紹介します。

普段は横浜どうぶつ眼科で主に犬や猫の眼科を専門的に診察している獣医眼科専門医である梅田先生が診に来てくださり、外貌の観察、スリット検査、超音波検査、眼圧(眼球内部の圧力)測定などをおこないました。

まずは、ミナミアメリカオットセイの「ルシア」。
2017年に白内障の手術をしたあとの定期健診です。
大きな異常は見られませんでしたが、今後傷や感染がおきないように予防していきます。

眼圧測定中の「ルシア」眼圧測定中の「ルシア」

続いてカマイルカの「クロス」。
日本最長飼育記録更新中の「クロス」。両眼に光を当てて、しっかりと観察します。

スリット検査中の「クロス」スリット検査中の「クロス」

フンボルトペンギンの「ユキ」。
さすが2歳の若さ。両眼ともに白内障などの所見は見られませんでした。
ペンギンたちは些細な突き合いによる眼球の傷から、炎症になることが多いので要注意です。

「ユキ」の右眼の超音波画像「ユキ」の右眼の超音波画像

動物たちも私たち人間と同じように、若くして「眼」に異常をきたしてしまったり、高齢になると患いやすい「眼」の病気もあります。

今回は「眼科」専門の先生による診察と治療および経過観察のアドバイスをたくさんいただきました。日々進歩していく医療技術と最新の知見は本当に勉強になります。
私たち医療チームは、これからも担当トリーターと協力して動物たちの健康管理をしていきます!

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