2023年07月16日
トリーター:笠川

今年の結果

4月17日から展示しているジェリーフィッシュライダー、ウチワエビのフィロゾーマ幼生が続々とニスト幼生になっています。

何度みても、これがこれになるのかと不思議に思います。尾のほうはわかるのですが、胸部から上が劇的な変化です。未だ脱皮の瞬間は見たことがありません。
現在、ジェリーフィッシュライダーは残る1個体。展示に出ているもので最後です。ニスト幼生は、バックヤードにいるものも含めて、7個体。約100個体近くいたフィロゾーマ幼生が、7回の脱皮を経て、現在ニスト幼生が7個体とまもなくニストになるフィロゾーマが1個体です。

2021年のオオバウチワエビは、最終的に稚エビになれたのが11個体。その後、4~ 5回脱皮して、現在は 7個体が元気に生存しています。この年のウチワエビは、1個体だけニスト幼生→稚エビになれたのですが、その後はうまくいけませんでした。それを考えると、だいぶ飼育が安定したように感じます。オオバウチワエビのフィロゾーマ幼生からニスト幼生になるまでの脱皮回数よりウチワエビの脱皮回数のほうが多いので、その分時間もリスクもかかりますが、今年はウチワエビで、フィロゾーマ幼生とニスト幼生の同時公開ができて、みなさんにイラストや写真ではなく、これがこれになるを本物で見せることができて良かったです。

ニスト幼生は、一昨年のデータだと、26日後、稚エビになりました。もう間もなく、バックヤードの個体は脱皮するかもしれません。一生のうちのほんの少しの不思議な幼生期です。ちなみにニスト幼生は、何も食べず、ほとんど動きません。たまに心配になりますが、生きています。

最後に、現在開催している「THE UNIVERS“えのすい”×宇宙探検」で、2021年に稚エビまで育った、“えのすい”育ちのオオバウチワエビが登場しています。ぜひ、他の展示も含め、楽しみながらご覧ください。

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