2023年08月05日
トリーター:大下

行ってきました! シラス漁!

今回はシラス漁の乗船をご紹介します。昨年に話には挙がっていたのですが、ようやく乗船が実現しました!
深夜 2:30に水族館を出発。4:00に港から船で出港。出港した後の海側から見る港はきれいでしたよ。

今回の乗船をしたメンバーは西川トリーターと私。この組み合わせで漁師さんの船に乗ると、風上を向くことができないほどの大雨や風が吹きます…。しかし、今回は予報では風はあるものの晴天だったので安堵していましたが、網を入れるポイントを探っていると、何と! 積乱雲がだんだんと迫ってくるではありませんか!

西川トリーターは雷が光っているのも見たそうで、「またかぁ~…」と不安がよぎりましたが、大雨に降られることなく、魚群探知機で反応が見えたポイントに網を落とし込みます。
そして狙いの水深まで網が落ちたところで、いっきに網を巻き上げていきます。

網を巻き上げつつも、次のポイントで網が入れられるように、しっかりとロープや網を船上にコンパクトにまとめていきます。この辺りは匠の技が光ります。
そして、シラスが入っている網が上がってきました!!

船上に上がったきたら、すぐに籠に移して、氷で冷やします。

実は氷ですぐに冷やすのが重要で、これをしないとシラスの美味しさが変わってきてしまいます。実際に「獲れたて」「氷で冷やした直後」「氷で冷やして30分後」を食べ比べたのですが、氷で冷やしてしばらくした経過したのが美味しかったです。身が引き締まり、さらに美味しくなり、抜群でした! そして、さらに美味しかったのが醤油をかけたシラスです!! やはり、醤油は万能調味料ですね。最高でした!! 次回は漁師さんおすすめの氷で冷やした獲れたて最速シラスを白米にのせて、醤油をかけて食すことにします!!!

今回のシラス漁は漁師さんとしてはまずまず成果が良いのですが、水族館へと持ち帰る魚が全く入りません…。私としてはシラス漁を実際に経験できただけでも十分なのですが、漁師さんは気にしてくれているようす。

5回、網を入れたのですが、最後の最後に赤い魚体を発見!!

すでに展示しているクルマダイとヒメジは確認できましたが、赤くて細長い魚体を確認!!

イッテンアカタチでした。小さいサイズは以前にも数匹入ったことはあるのですが、今回は 30cm近い大きさです。そして魚体の赤色が非常にきれい!!! ぜひ、このきれいな赤をみなさんに見ていただくためにバックヤードの水槽で畜養中です。

前回のカニ漁でもそうですが、漁師さんの船に乗り、実際に漁を経験するというのは非常に有益だと改めて実感しました。そして、漁の合間で漁師さんと話をして、そこから得られる情報というのは非常に貴重です。水族館の職員より海と接している方々ですので。

次回は秋に乗船しましょうとの確約をいただきました。漁師さんいわく、秋は回遊魚が入ってくるため、いろいろな魚が網に入ってくるとのこと。漁師さんが言うのだから間違いはありません。そして、魚類担当としては乗らない理由が見当たりませんので、秋の乗った際の報告をお楽しみに。

今年は猛暑で大海原での乗船はかなり暑いと思われるかもしれませんが、意外にも海上は風が吹いていて、さほど暑くはなく、陸の方が断然に暑いです。
夏ならではの乗船しなければ見ることができない景色がこちら。

夏ですよねぇ。こんな景色の中で夏を実感しつつ、清々しい気持ちになり、癒されました。
そんな大海原で癒しを感じている私の近くでは、今回の相棒の西川トリーターは寝ていました…

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