2023年08月06日
トリーター:石川

フンボルトペンギンの愛称募集へたくさんのご応募をいただきありがとうございました。

夏も真っ盛り。みなさんも熱中症対策を十分にして暑さをやり過ごしてくださいね。

さてこの季節は、鳥たちのヒナが巣立って親鳥と一緒に行動している姿をよく見かける時期です。
まだ尾が短くてかわいらしいスズメの子ども、淡い色どりのシジュウカラの子どもたち、まだ親のような翼を閉じた軽快な飛行ができず、翼を広げて飛ぶツバメの子どもなど、おぼつかない行動をする子どもたちとそれを見守る親鳥の姿を身近なところで見ることができます。子どもたちの鳴き声はまだどことなく幼さが残り、姿が見えなくてもすぐそこにいるなってわかります。こんなときは近くで見たい気持ちを抑えて少し離れてから、遠目にあまり鳥たちに意識されないようにしながら観察します。
いつも以上に警戒しているので、怖がらせないようにしてあげないと親と子どもが離れてしまうきっかけになってしまったりします。
テレビではカルガモのお引越しとか、フクロウの子どもが保護さるニュースが増えるのもこの時期です。

そして、“えのすい”で1月10日に生まれのペンギンの子どもも次のステップへ進む時期です。

2日前の8月4日に初めて他のペンギンたちとの合流をしてみました。
いつも子どものペンギンが初めて大人のペンギンたちと会うときは、自分の居場所が定まらず他のペンギンの縄張りへ入り込んでしまうたびに突かれてしまったり、泳いでいてぶつかるたびに突かれたりするのがほとんどなのですが、今回の子どもは他のペンギンの中へ入っても特別な反応はほとんどなく落ち着いた顔合わせでした。
大物なのかもしれません!

そして、この子どもの愛称募集が7月15日から昨日8月5日まで行われ、全部で3,601件のご応募をいただきました。
1羽の募集でこんなにご応募をいただいたのは初めてかもしれません。
この中から厳選してこの子に一番似合った名前に決めさせていただきます。

新江ノ島水族館がオープンしてから、人工育雛で育った「テン」を除いて“えのすい”で生まれた18羽のペンギンたちはすべてお客さまに名付けていただいています。
このうち8羽はお婿入り、お嫁入りのため国内の他の施設で活躍しています。

“えのすい”のペンギンたちはみんな名前で呼ばれています。名前が付くとすぐに名前を呼びながら餌を与えて名前を覚えてもらいます。
呼ばれて寄って来てくれるかはその後のトレーニング次第です。
自分の名前をどう認識しているかは1羽1羽違うようですが、この声は自分だなというとこまでの認識は数か月で認識してくるように思います。

あと覚えやすい発音の名前、母音子音などでも認識に違いがあるようです。他のペンギンと明らかに違う特徴がある場合は覚えやすいようにも感じます。
今回の子がどれくらいで覚えてくれるのかも楽しみです。

発表は8月27日に行います。

ペンギン・アザラシ

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