みなさん こんにちは!
最近、深海Ⅱの一番奥にある砂泥水槽の底に敷いていた砂の入れ替えをおこないました。
こちらは変更前の底砂 ↓
細かくてさらさらしており、白っぽい砂です。
実は、この砂は今まで妥協で入れていました。みなさんすみません。
この水槽で再現したい深海の入り口付近の底は、砂というより泥で、水中ドローンが着底すると、泥が舞って辺りが何も見えなくなるような場所です。
ですが、そんな質感の底砂はなかなかありません。
時はさかのぼり、先月八巻トリーターと三重大学の練習船「勢水丸」に乗船させてもらった時、ドレッジという大きな網で大量の泥と一緒に深海生物を採集しました。
詳しくはこちらをご覧ください!→ [ フィールド活動 勢水丸 三重県沖生物採集(2) ]
泥の中にいる生物を取り出すために、ザルで泥を洗い出すのですが、八巻トリーターがこの時に出た泥を持って帰ってくれていました。
これは正真正銘、深海の泥!
リアルな深海を再現するとき、ガチの深海から採集した泥に勝るものはありません。
まず、水槽の循環を一旦止めて、生物たちを一時別の水槽に避難させます。
水を全て抜き、さらさら妥協白砂を取り出して、水槽を洗います。
そしてガチ深海泥を水槽にイン!!
水を完全に張ったところは写真を撮り忘れてしまいましたが、もうまっちゃっちゃで何も見えない状態でした。
水張り途中でも、濁っているのが分かります。
コーヒー牛乳くらい濁ってました。
閉館後に作業を開始して、あしたの開館までには濁りが取れていないと、生物が一切見えない水槽になってしまいます。
翌日私は休みだったので、八巻トリーターに生物搬入をお願いし、どうなることかと心配でしたが、何とか濁りは落ち着いて、無事に生物を入れることができました。
こちらが濁りも落ち着いたガチ深海砂泥水槽です。
どうです?深海の雰囲気がばっちり出ていると思いません?
生物たちが若っっっ干見えにくくなってしまった気がしないこともないですが、深海の薄暗い底に ぼやっと突然現れる生物の感じ、ぜひお楽しみください。