2024年03月20日
トリーター:石川

春Ⅱ

前回2月26日にお伝えした「ナイス」の初産のお話。

あのあと 3月9日に第 1卵、3月12日に第 2卵を産みました。
ただ初産のときってよくあるのですが、いじくりまわして割ってしまうことがあります。
何回か産卵すると卵をだいじに扱わないといけないと認識するのか、上手にお腹のしたへ運んで温めます。
こういった傾向はわかっていたので、産卵が近そうなときには注意していました。
ただ、普段私たちに慣れていても、産卵時は警戒心がたかまるようで、見ていない早朝や夜、人がいなくなってから産卵することが多いのです。
1卵目は夜に産卵していたようで、ほとんどばらばらに割れていました。
1卵目のこともあり、2卵目は今まで以上に注意していたので、産みたてを救い出せたと思いきや、外から突いたと思われる大きな割れがありました。
卵を産卵するというのは、哺乳類のように出産するより産みやすそうな形状に思うかもしれませんが、個体によって卵のサイズはだいぶ違います。 140g後半だと大きめ、120g以下だと小さめといった感じです。
ただし個体の大きさが大きいから大きい卵、小さいから小さい卵というわけではなくて、個体によって傾向があるようです。
また、形もさまざまで、一様に卵型ではありますが、楕円形に近い細長タイプから、きれいな卵型、丸に近い卵などがあり、その個体が産卵する形は毎回似ているように感じます。
今回「ナイス」が産卵した第 1卵は大きさ、形がわからないほどに割れていましたが、第 2卵目は 92gできれいな卵型でした。サイズはかなり小さいです。
ニワトリの卵のLLサイズは大きくても 76g未満ということですからちょっと大きいということになるのですが、持った感じは大きなニワトリの卵くらいでした。
難産だったかどうかは実際ペンギンに聞かないとわかりませんが、産卵時の出血量が多かったようで、他のペンギンたちの産卵時よりも卵の全面に出血痕がありましたのでちょっと難産だったのかなと思っています。
今回は割れてしまいましたが、これからちゃんとした番(つがい)相手と結ばれて、「ナイス」が子育てをしっかりできるように見守りたいと思います。

ペンギン・アザラシ

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