2025年01月03日
トリーター:杉村

“巳年”にちなんだ、深海の“ニョロ”系シークレット生物

今年は、“巳年”ということで、えのすいでは「ようこそ巳年 相模の海のヘビ展示」をおこなっていて、水族館に入ってすぐの水槽で「ホタテウミヘビ」や「ダイナンウミヘビ」などを紹介しています。
これら“ウミヘビ”とついていますが、本当の蛇ではなくウナギやウツボ、アナゴの仲間になります。実は、このほかに隠れたヘビのような形のニョロ系の魚を深海Ⅰで飼育しています。
その名は“ギンアナゴ”。
ヘビの名はついていませんが、アナゴ科の魚で底引き網などにも入ることのある、やや深めの海に生息している魚です。
このギンアナゴ、きらきらとした体にくりっとした眼をしたとてもかわいらしい、私一推しの魚で、深海Ⅰの水槽でもう1年以上飼育しているんですが、、、あまりに目立たない、、、ひょっとしたら、えのすいによく来られるみなさんでも知らない方が多いのでは、という激レア生物です。

ギンアナゴギンアナゴ

夜行性ということもあって、昼間は砂の中に完全に体を隠してしまっていて、ほとんど出てくることがないので見つけるは大変です。その姿を見られるのは、開館前後の暗く静かな時間が大半です。私たちでも、全身を見ようと思ってもなかなか見られません。
少し前から、ようやく餌の時間にひょっこり出てきて餌をついばむ姿を見られるようになりました。それでも、食べると直ぐに砂の中に隠れてしまいます。
飼育をはじめて間もないころに比べて、だいぶ大きく成長しましたので、水槽の底を探してみると少しだけ出している頭や巣穴を水底に確認しやすくなってきました。

実は深海Ⅰではもう1か所、クラゲファンタジーホール横のエビスダイを飼育している水槽でもギンアナゴを飼育しています。
こちらの方が難易度が高く、昼間はほぼどこにいるか分かりません。

今回は、巳年のニョロ系シークレット生物のギンアナゴを紹介しました。
今年最初の運試し、えのすいに来たときには、ぜひ深海Ⅰの2つの水槽でギンアナゴを探してみてはいかがでしょうか?
・・・給餌の時間は、月水金の午前中が多いですので、運が良ければ全身が見られるかも・・・

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

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