9月に現在の相模湾沿岸域の担当になってから早 3か月。すこーしずつ担当水槽内の魚の名前がわかるようになってきました。
だがしかし。以前の担当だったカラフルで比較的特徴をつかみやすかった南方系の魚種と異なり、似たような姿形の子たちが多すぎて日々「君は誰? 君の名は?」状態です。
今回はそんなわけがわからなくなった魚たちを紹介します。
まずは、シマイサキ。
コトヒキとヒメコトヒキ。
え、全然違うじゃんって思いました?
私も写真で見ると全然違うじゃんって思いました。
まずですね、魚って結構模様が変わるんですよ。
なので、例えば「シマイサキA」の写真を「シマイサキ」としてインプットした私の頭の中ではもはや「シマイサキB」はシマイサキではなくなるんですね。え、これシマイサキに似てるけどなんて魚だろう? て。
そして、写真でこそ違いがよくわかるのでシマイサキもコトヒキもヒメコトヒキも別物だとわかりますが、全てにおいて初めまして状態の私からすると水槽内でひゅんひゅん動き回っているこれらの魚たちの違いが本当にわからない。コトヒキとヒメコトヒキなんて遠目から見たらほぼ同じでしたが、尾鰭(びれ)に 4本の帯が入っていたらコトヒキなんですって。ほんまやぁぁぁぁ。
シマイサキもちゃんと目が慣れればコトヒキたちと違って顔がしゅっと長いのがよくわかります。
次はこちら。
シマスズメダイとマハタの幼魚。
これは写真が悪い!!
この写真のマハタの幼魚はだいぶ大きくなっているのでめっちゃ違いがよくわかりますが、シマスズメダイと同じサイズだったときは慣れるまで見分けがすぐにはつきませんでした。
でも、マハタは丸っぽい尾鰭(びれ)、シマスズメダイは割れた尾鰭(びれ)、と覚えてからは簡単でした!
次はミギマキとヒゲソリダイ。
これも写真だとまったく違いますね。
だけど同じサイズ感のときに真横に並んでいると一瞬頭がこんがらがります。
初めましての私の頭の中では斜めに線が入っている魚がミギマキ!! と覚えてしまっているので、突然同じ水槽に斜めの線のヒゲソリダイが入ると、「お! ミギマ、キ…? ん…? ミギ…ミギマキじゃない…? きみ誰??? 」となります。
次。
ヒラニザとクロハギ。
しばらく私、このクロハギのことをヒラニザだと思っていました。クロハギっていう魚を知らなかったんです。まだまだページが少ない私の頭の中の図鑑ではこのクロハギは完全にヒラニザでした。ヒラニザの模様が消えている状態なんだろうなーて。しかも、遠目で見たらほんとにヒラニザ。
ていうか、もはや黒くないじゃん!!! なんでクロハギなん!!! なにがどう黒なん!!! て思って調べたら、死んでしまうと黒くなって皮を剝ぐことができるからですって。知らんがな!!! 生きているときの特徴で和名つけてよ!!!
続いてヘダイとマダイ。
これも、写真だと色が違うのがよくわかりますが、相模湾大水槽の外側から見ていると水槽の色のせいで体色がほとんど変わらないんですよ。初めましての人にとってはぱっと見一緒。でも、ヘダイの方がフェイスラインがぬぺっとしているので見慣れてからは違いがよくわかるようになりました。
あとはゴマフエダイとハマフエフキ。
これも慣れるまでほんとにこんがらがりました。どっちがどっち?? て。
ハマフエフキは笛を吹いているような口先が特徴のようですよ。でもゴマフエダイだって口先しゅっとしとるやんかぁ。くぅぅぅぅ。という感じで苦戦しました。
あと、ハマフエフキって英名だとスパンコールエンペラーなんです。鱗(うろこ)がきらきらってしてるから。それを目印に大水槽に潜ってハマフエフキを探した当初、完全にゴマフエダイをハマフエフキだと思っていました。そう、ゴマフエダイも十分鱗(うろこ)がきれいだったのである…!!! くそぅ!!!
とまぁ、こんな感じに日々間違えながら魚の名前を覚えていっています。
いつか鼻歌歌いながら、あぁ、それ? ○○だよ。 と答えられる余裕ができるよう、精進していきます。