みなさん、こんにちは!
えのすいトリーターの花上です。
今回はあまり語られることのない、亡くなった生物たちについて書いてみます。
水族館にいると新しい生命の誕生など、さまざまな生物との出会いがあります。これは本当にうれしいことで、何度もその時の感情を思い出します。一方で、「出会い」の数だけ、「別れ」が訪れることも忘れてはいけません。
僕もえのすいでたくさんの生物と「出会い」「別れ」を繰り返してきました。鯨類であっても、魚類であっても、無脊椎動物であっても…それぞれみんなが経験します。
日常の生活ではどうしても目の前にあることに集中しがちです。それは今、飼育している生物であったり、これから誕生してくる生物であったり…。これは当然のことです。今に全力を注ぐということはとても大切です。そんな中でも、たまには亡くなった生物たちのことを思い出す時間をつくってみてほしいです。
僕は水族館にある標本の管理を担当しているので、亡くなった生物と関わる機会が、普通の人(トリーター)に比べると多いです。もちろん、その中には、生きている時に僕も関わっていた生物たちもたくさんいます。
その時に、「この生物はどんな風に生きていたっけな…」と考えるようにしています。そんなことを考えていると、小さいことは気にせずに…ただ頑張ろうと思えるのです。
この日誌を書きながら、「なぜ頑張ろうと思えるのだろう…」と考えていましたが、そこはいまいちわかりませんでした。ただ、この「亡くなった生物たちを思い出す」ということは、確実に僕の原動力となっています。
僕たちトリーターは飼育員として、常に生物に関して探求心を持っていなくてはいけません。探求心の内容は人それぞれです。生物の飼育技術や繁殖方法、トレーニングや研究など、考えればいくらでもあります。
僕はその中でも、亡くなった生物たちを思い出し、彼らから得たものを無駄にしないような、そんなトリーターでありたいです。
僕が「えのすい20周年 ~生き物たちへの感謝~」といわれた時に思った率直な感情を書かせていただきました。
ということで、僕のスマートフォンのロック&ホーム画面( 6年間変えていません…)を最後に載せておきます!!!
※何か勘違いをされる方がいるかもしれないので注意書き…バンドウイルカの「ミレニー」は元気です!!