愛玩動物看護師の矢作です。
きょう、5月12日は、近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなみ、「看護の日」と呼ばれ、看護師の社会貢献を称える日となっているそうです(1990年に厚生省(現厚生労働省)制定)。
ナイチンゲールは、患者の健康管理や衛生環境の改善に尽力されたとされ、この精神は、動物の健康と福祉を守る獣医保健看護にも通じるため、学生の頃、大学の授業で「看護覚え書」を学んだのを覚えています。
その書籍には、多くの学びと、心に残る名言が記されていましたが、中でも、印象的で、私の看護概念の基盤にあるのが…
You will be stepping back unless you keep improving. Raise your purpose high.
進歩し続けない限りは退歩してしまうでしょう。目的を高く掲げましょう。
という言葉です。
特に医療技術と知見は、日々進歩していきます。情報のインプットとアウトプットをし続けなければ、時代にどんどん置いていかれ、知識や技術も忘れていきます。常に高い目標を掲げ、そこへ向けて努力を積み重ね続けること、きのうの自分より、きょうの自分は少しでも前進しているよう、いつも自分自身に課しています。
さて、まじめな話ばかりでは疲れてしまいますね。
こちらの写真をご覧ください。
ここ最近のアザラシプールの写真です。
もしかしたら最近のプールをご覧になったお客さまは、プールが汚れているように思われたかもしれません。
写真だと少し分かりにくいのですが、水面にはたくさんの毛(小さくて白っぽいもの)が浮いています。
なぜかというと… 現在、当館のゴマフアザラシたちは、1年に 1度、新しい毛に生え変わる「換毛」中なのです。古い毛が抜け落ち、新しい毛が生える途中のゴマフアザラシたちからは、毎日たくさんの毛が抜けます。
毎日よく観察していると分かるのですが、今の 2頭は全体的にグレーがかっていて模様もややぼんやりとしています。
換毛前の 2頭の写真と見比べると、違いがよく分かると思います。
換毛が完全に終わると、ゴマフアザラシに特徴的な、きれいなゴマ模様になります。
「ココ」と「ココア」も含めて、4頭全頭の換毛終了までは、まだしばらくかかりそうです。
本日のおまけは、こちらも換毛中の「ココ」です。換毛のせいで少しいつもと顔が違ってみえるのもご愛嬌です。