2025年07月26日
トリーター:加藤

「チッチ」の換羽のお手伝い

今シーズンもフンボルトペンギンたちの換羽が順番に始まりました。

現在このように羽が抜けているペンギンが多くなってきました。 早速、石川トリーターの日誌 で紹介がありましたね。
実は展示から見えない裏のスペースでも、人知れず「チッチ」の換羽が進んでいます。「チッチ」は 7月 4日から羽が抜けはじめました。 通常は 2週間ほどでほぼ抜けるペンギンが多い中、すでに 3週間以上が経過しています。

首元と頭のてっぺんにまだ古い羽が残っています。 ここは「チッチ」自ら羽繕いできない部分です。 夕方以降はペア相手の「マリー」が一緒に過ごすので羽繕いしてくれます。 それでもなかなか進行しないので、日中に私も手伝ってみました。

「あ~そこそこ! うっひゃ~気持ちいい~!」 と言っているかのように顔を震わせて眼を閉じていきます。 このときのようすを動画撮影したのでご覧ください。


先ほどのセリフは勝手な想像ですが、そんなふうに見えませんか?
こんなかんじで手伝うようにしているのですが、ひとつ気になっていることがあります。 「チッチ」のお腹を見てみると、そこだけ換羽が進まないことが気になっていました。
脚が悪くマットの上で過ごしている「チッチ」はどうしてもお腹が擦れてしまいます。 羽がちゃんと生えてきたら少しは擦れが抑えられるはず。 どうしてあげたらいいのか考えていたところ、

お腹に突っかかるものがありました。 羽の固い部分「羽軸」が残ってしまっています(黄色いやつ)。 これはお腹が擦れて羽の大部分が抜けてしまい、古い羽軸がそのままになっているんだと思います。 これが引っかかっているから新しい羽が生えてこないのでは? と思ったので、引っこ抜くことにしました。

このように引っこ抜き続けること 計 2時間 30分、ほぼやりきりました。 あとは新しい羽が生えてくることを願ってようすを見ることにしました。

その結果は、、、

おぉ! うっすらと白い羽が生えてきているではないですか!
写真ではなかなか伝わらないのですが、ちゃんと生えてきていますよ! よかった~!

今回は換羽のお手伝いを頭だけでなくお腹のほうもしてみました。 あとはこのまま生え揃ってくれたらうれしいのですが、しばらく見守ろうと思います。

ペンギン・アザラシ

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