相模湾大水槽でくらしているヒラニザの「チルチル」。
ヒラニザは水色の体色に細い黄色い縦筋が入ったきれいな魚です。
そして「チルチル」は私たちが水槽に入ると近くにやって来て、一緒に泳いでくれます。
胸びれをぱたぱたさせて付いて来るさまは大変愛らしいのですが、「チルチル」が新江ノ島水族館にやって来たのはもう10年以上前になるのです。
正確な年は覚えていませんが、2010年位の釣り採集で一尾だけ釣れたヒラニザでした。
大きさは 5cm程度、水槽上部の岩組の所がお気に入りで、いつもそこにいました。
解凍したブラインシュリンプやミンチ等を投与すると水面近くに来てよく摂餌していました。 少しづつ大きく育ったヒラニザですが、2014年 11月の半ばから突然ダイビングショーのうおゴコロに参加するようになりました。
ちょっとしたタイミングでおこぼれを食べて、いついてしまうイサキ等はいましたが、ヒラニザは普段岩組にいて、外に出てくることはほとんどありませんでしたので、本当に突然参加するような形でした。
イシガキダイの「モノドン」と一緒に回ったり、私たちの周りをぱたぱた泳ぎ回ったり。 この時の大きさは 20cm程度でした。
現在「チルチル」は大きさ 50cm以上に成長しています。 ある時期体調を崩し、全く寄って来ない時もありました。 また、顔つきも最初の時は幼かったのに、現在はかなり貫禄のある顔つきになっています。 まだまだ長生きして欲しいものです。
うおゴコロで安定してショー参加するようになり、愛称を付けようという話になりました。 「チルチル」という名前は、ある女性トリーターが「青い鳥のように胸びれを羽ばたかせて泳ぐさま」から「チルチル」を提唱しました。 その時、ショーデレクターの先生の『「チルチル」は鳥の名前じゃないけどいいの?』とつっこみが入ったのもとても懐かしいです。
現在も、えのすいトリーターとさかなたちのふれあいタイムで若手トリーターと一緒に遊ぶ姿をご覧いただけます。
でも、多くのトリーターより年数的には「チルチル」の方が先輩なので、もしかしたらリードしてくれているのかも知れません。