2026年01月30日
トリーター:石川

ぺクテン(櫛状突起) ゲームのキャラではありません。

小学生の時に鳥が好きで、図書館へ行っては鳥の本を片っ端から読みまくっていた頃、とある漫画家さんのバードウォッチング入門系の本を手にした時、フクロウの目や耳の解剖図が漫画で繊細に描かれている描写があって、目の中に櫛状(くしじょう)突起なるものが存在し、それが鳥たちの視力の源のように勝手に思って妄想を膨らませていた時期があります。

先日、獣医師によるフンボルトペンギンの目の検査をおこないました。
その際に眼底検査などができる機器や超音波診断機を使って眼球を調べるのですが、小学生の頃に絵でしか見たことのなかった、あの櫛状突起を見ることができました。そして獣医師よりペクテンという何やらかわいらしい言葉まで!? 櫛状突起のことを“ペクテン”というのだそうです。生きているペンギンの生ペクテンです。

フンボルトペンギンのペクテン 超音波診断による画像フンボルトペンギンのペクテン 超音波診断による画像

このペクテンですが、実はまだその役割がよくわかっていないものでもあるのです。小学生の時に見た本では、視細胞が集まっていてここで解像度を上げることができる的なニュアンスだったと思うのですが、今回調べてみると、鳥は網膜内には血管が少なく、このペクテンに血管が集約されて網膜に栄養を供給し視力解像度を上げているようなのです。う~んまだよくわからない?

そして今回新たに調べて「へえ~っ」て思ったのは、鳥の目は水晶体(レンズ)だけではなく角膜も使って、より繊細な調整が可能なようです。
高齢個体では白内障になる個体が多く、外見では問題ないように見えるのですが、実は水晶体(レンズ)が白濁していたり、収縮していたりするといったこともあるようです。

20歳を超えてきたころ、給餌中などに「あれ?魚をくわえる位置違ってない?」というようなシチュエーションや右側の目で見ているときの反応と左側の目で見ている反応が違うのでは?ということが見受けられるようになって、検査をすると白内障になっているということもあります。
それでも普段の飼育下の生活ではさほど支障なく見えるのは、この角膜と水晶体の両方をつかえるというところもあるのかもしれません。

私事ですが、この10年に網膜剥離、白内障手術というものを経験することとなってしまい、原因は加齢とのことで寄る年波にはかてない⤵と実感しています。
ペンギンの目の構造を調べてみるとちょっとうらやましい感じもしています。
みなさんも目は大事にしてください。

ペンギン・アザラシ

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