2007年05月16日

伊豆・小笠原弧 水曜海山(1)移動日 / 根本

  • 期間:2007年5月15日~2007年5月28日
  • 場所:伊豆・小笠原弧 水曜海山
  • 目的:小笠原海域調査
  • 担当:根本


えのすいトリーターの根本です。
私は深海生物の調査のため、現在JAMSTECの船に乗船しています。

5月15日の昼に、JAMSTEC横須賀本部から、支援母船なつしまに乗り込み、東京から約 750kmほど離れたところにある伊豆・小笠原の海底火山を目指し出港しました。
この海底火山には“水曜海山“という名前が付いています。
その近くには他の曜日の名前がついた海山があり、ちゃんと一週間を数えることができます。
水曜海山へはあす17日の早朝到着し、潜航が始まります。
ですので16日のきょうは移動日で、きょう一日は水槽の設置や顕微鏡の設置をして過ごしていました。

調査航海にはさまざまな方が乗り込みます。大学の先生や、他の研究機関の方、そして私のような水族館の人間なども乗り込みます。
なのでそれぞれ全く異なる目的を持って乗船しています。
それをまとめるのが調査の計画を立てたこの航海の主役である主席研究員なのです。
主席は様々な打ち合わせや書類書き、また、決まった時間内でみんなが満足いくように潜航計画を立てたりと大忙しです。

今回の航海では研究者として16名が乗船しています。そのうち5名が大学生または大学院生なのです。
実は深海調査ではこのように学生が参加することが多いのです。
私も学生の頃は先生にくっついて、深海調査に参加していました。
深海研究を志す若者は深海生物を研究をしている大学を探してみましょう!あなたも深海調査に参加できるかもしれませんよ。

あすからいよいよ調査が始まります。
何が採集されるかワクワクしています。
採集された生物は、新江ノ島水族館で長期飼育に関する研究をしていく予定です。

海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT07-08「なつしま/ハイパードルフィン」による小笠原海域 調査潜航

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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