2007年06月04日

鹿児島県野間岬沖(4)野間岬沖にて初潜航

  • 期間:2007年6月1日〜 2007年6月8日
  • 場所:鹿児島県野間岬沖
  • 目的:鯨骨生物群集の調査・コトクラゲ採集
  • 担当:伊藤


横須賀から 3日以上かけて、やっと調査地点に着きました。いよいよハイパードルフィンのお出ましです。
動くハイパードルフィンを見るのは初めてです。鼻先にたくさんのペイロード(採集道具)を付けて、ゾウムシのような?いでたちでザバリと潜っていきました。
ケーブルが絡まないようにウキが付けてあって、丁度「フィンズ」のダイバーのようでもあります。
船の操作や採集指示は全て船上のコンテナからおこないます。調査開始が遅れたこともあって潜航時間が短く、研究者たちも自分のサンプルを得るため必死です。
「そこの泥たくさんすくって」「あそこの小さな白い奴にピント合わせて」と無茶な?注文を投げかけます。
それを受けて、パイロットの方たちは熟練した操縦テクでサンプルをとっていきます。どちらもすごくて、正直、場の雰囲気に圧倒されていました(私は水に浸かりながら自分の手と足で調査するのが性に合うようです・・・)。

揚がってきたサンプルは氷で冷やしながらすぐさま研究室に運ばれ、各担当者の指示のもと選別されます。
初回の“えのすい”の成果は、残念ながら破損してしまったコトクラゲとイソギンチャク、巻貝などでした。
その他、大量に取ってきた泥の中からたくさんのゲイコツナメクジウオを見つけました。こちらは専門で研究されている研究者のサンプルとなりますが、せっかくですので写真を載せたいと思います(細い楊枝のように見えるのがそれです)。

[きょうの写真]
上:「フィンズ」ダイバーのようなハイパードルフィン
下:鯨骨の下の泥から採取したゲイコツナメクジウオ

(C)JAMSTEC(C)JAMSTEC

(C)JAMSTEC(C)JAMSTEC


海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT07-09「なつしま/ハイパードルフィン」による鹿児島県野間岬沖 調査潜航

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

RSS