持っていったお菓子が早くも底をついたため、3度のご飯をおかわりして食べています。
本日は鹿児島湾の一番奥、若尊カルデラで 2回の潜航がありました。本日のメインは地質調査です。海底に高精度の温度計を突き刺して泥の層別に温度を測ったり、測定用の泥を採ったりする仕事です。なので、生物は近くに寄ってきたものだけスラープガン(水中掃除機)で吸ってもらうかたちでした。
今回の海域ですが、泥の海底にはカニやヒトデなどがほとんどいない代わりに半透明のホヤがたくさんいて、魚はアジやマダイ、アナゴ、タチウオなどお馴染みの種類がちらほら、たまにソコダラやエソの仲間が見える感じでした。
また、巨大なクリオネのような「チョウクラゲ」が多いのも特徴的でした。さながら実写版?インベーダーゲームの世界です。
採集成果は数十匹のホヤの他、小さな魚が生きて採れたので、急いで「ディープアクアリウム」に収容して現場と同じ 200mの水圧をかけてようすをみています。
私がディープアクアリウムの扱いを把握しきれてないために手間取ってしまいましたが、現時点では何とか高圧下で元気に泳いでいます。果たして水族館へ持ち帰ることができるのでしょうか。
ところで、船の目の前では桜島が煙を空高く噴出していました。今回はその写真をご覧頂きたいと思います。
[きょうの写真]
上:火口から怪獣でも出現しそうな桜島
下:水槽で静養中?のコトクラゲ
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。