午後1時、「なつしま」に乗船しました。
今回は、合計5日間の航海で、中3日の間に1日2本の潜航調査採集がおこなわれます。
船上での新江ノ島水族館の役割は、とにかく生物を維持することです。
JAMSTECの岸壁を午後2時に出航し、沖に出て水がきれいになったころ、コンテナラボの低温室と、実験室に水槽をセッティングしました。あとは明日までに水温が下がるのを待つばかりです。
主席研究員の研究課題はハオリムシや化学合成細菌を中心としたもので、計画書の予定採集生物の欄にはハオリムシ、シロウリガイ、ヒバリガイ、その他となっています。
水族館にとっては、この「その他」という記述がとても魅力的です。とにかく何に出会うかわからないのが自然の海です。おもしろい生き物がいたら、快く採集してもらえるよう、生物の維持管理を頑張ろうと思います。
結局、水槽の準備を終らせたら、午後9時を回っていました。
そのころ、夜の「なつしま」は・・・ 。
釣り船と化していました。
ラボから出てきたところを船長に呼び止められ、新鮮なお刺身をご馳走になってしまいました。
[きょうの写真]
水槽準備完了
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)NT08-03 「なつしま/ハイパードルフィン」による相模湾初島沖 深海生物調査航海
新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。
今回一緒に乗船している北里大学水産学部のホームページも同時にお楽しみください。
[ 北里大学水産学部ホームページはこちらから ]