2010年12月05日

ボストンIMATA国際会議(3)

  • 期間:2010年12月3日~12月9日
  • 場所:アメリカ マサチューセッツ州 ボストン
  • 目的:国際海洋動物トレーナー協会(IMATA)国際会議への出席
  • 担当:石川


北風?が強く吹き、天気予報では北から雪雲のようなものが降りてきています。紅葉が見れなかったので、雪のボストンを見たい気もしますが、帰りの飛行機も気になって微妙な気持ちです。

耳がちぎれそうな日曜の朝です。
港やオフィス街は、朝夕まったくと言ってよいほどひと気がなく、ウィークデーとは対照的です。

きょうもきのうに引き続き、さまざまな発表がありました。
もっとも興味があったのはサンディエゴの水族館の発表で、バンドウイルカの出産前から積極的にトレーニングをおこない、出産をサポートし、出産直後の赤ちゃんイルカもトレーニングをおこなって、正常な赤ちゃんの状態を把握するために採血も実施しているとうものでした。
また出生後 15日以内でのささいな状態異常が見られた際は、積極的にサポートへ携わっていくという説明もありました。

今まで、出生直前の母親イルカや出産直後の赤ちゃんイルカへのアプローチは大変困難なイメージを持っていましたが、出産前から母親へ積極的にアプローチしていくことで、逆子の取り上げも水面で人がサポートして出産させている映像があり、そのトレーニングの安定度がうかがえました。
また、どちらかというと出産直後の赤ちゃんイルカには、ある程度の水深が必要であると思っていたのですが、ここでは大人の胸くらいの水深でも(ちろん広さはあるのですが)3頭の親子が同時に泳いでいる映像もあり、別の考え方も必要であると感じました。

たった 3日でもさまざまなことに気づかされます。
発表される方々も決して年齢の高い方ではないのですが、はっきりと自信があるのがわかるようなしゃべり方で、どんな質問にもすぐに回答しています。
トレーナーを育てる環境にも感心しました。
きょうは日本から来た専門学生 3名のポスターセッションもあり、学生たちも頑張っていました。

あすは午前中、引き続き発表ですが、午後からはニューイングランド水族館の見学です。
今からとても楽しみです。

※こちらに来てから朝が早くて夜が遅いので、サンドイッチとハンバーガーしか食べていなかったのですが、ようやく違うものを口にすることができました。
いつもコンビニ袋を持って、すたすた歩いているからでしょうか。町で何度か道を聞かれます。
泊るところと会議場しか往復していないので、ボストンにいますが、まったく方向感覚が身に付きません。
朝と夜の道を変えて帰ったのですが、2回路地で迷子になってしまいました。
ボストンへおこしのみなさま。コンビニ袋を持った日本人には、道を聞かないようにしてください。

ポスターセッションポスターセッション

ペンギン・アザラシ

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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