2013年06月03日

青森県・姉沼(1)本州最北端へまっしぐら

  • 期間:2013年6月3日~2013年6月5日
  • 場所:青森県東北町・姉沼
  • 目的:沼の生物の調査・研究
  • 担当:伊藤

みなさまこんにちは。
今回は一風変わった生き物の調査です。

「イケチョウガイ」

琵琶湖固有種であり、世界最大級の淡水二枚貝であり、淡水真珠の母貝として知られています。
昭和の時代には、真珠養殖のため、琵琶湖からの移植がおこなわれましたが、そのデリケートな性質から、現在では琵琶湖を含む各生息地で激減しています。
環境省のレッドデータでは絶滅種に次ぐ高ランク「絶滅危惧l類」に指定されており、風前の灯ともいえる本種が、本州最北端の地で、ひっそりと、しかし着実に生き延びていることが数年前に報じられました。

「これは!今のうちに謎の多いイケチョウガイの生態を明らかにしなければ!!」

ということで、北里大学獣医学部の柿野亘博士と、卒論生 2名と協力して、調査研究に乗り出すことになりました。

6月3日に「東北新幹線はやて」で青森へ移動です。
いやー速いですね。
関東から 3時間程度で本州最北端に到着です。
ワープしたような感覚です。

そして今は4日の早朝です。
目の前にはシジミの産地で有名な小川原湖があります。
めざす姉沼は、小川原湖の上流にあり、これからいよいよ現場入りです。
調査の無事と、成果を祈りつつ、簡単ですがきょうの日誌を終わります。

姉沼の下流にある小川原湖姉沼の下流にある小川原湖

懐かしい湖岸風景懐かしい湖岸風景

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

RSS