2014年04月05日

相模湾初島沖(4)相模湾・初島沖調査航海 4日目/杉村

  • 期間:2014年4月2日~4月8日
  • 場所:相模湾 初島沖
  • 目的:相模湾深海生物調査
  • 担当:杉村・冨永


きょうは生物の調査潜航は無く、一緒に乗り合わせている地震に関わる調査をされている研究者の方の房総沖での潜航になります。
私たちの参加させていただいている研究チームでは、きのう採集したサンプルを使っての実験はおこなわれています。
みなさん黙々と実験をされています。

きょうは、生物サンプルを船上で飼育管理しているラボをちょっと紹介します。
研究員が主に使うラボは、3つです。

1つは、ドライラボで主にミーティングやパソコンを使っての事務作業をします。
この航海日誌もここで書きます。

2つめはウェットラボで、主に薬品実験をおこなう場所です。

3つめは甲板の格納庫内(しんかい2000の収容されていた場所)にあるコンテナラボ。
ここには、大きな流しと作業台(学校の理科室用の様な感じ)、そして小型のプレハブ冷蔵庫(低温室)があります。


冷蔵庫は常に 3~ 4℃に設定してあり、生物サンプルを飼育管理します。
私は、主にコンテナラボに詰めていて、低温室の水槽の水質管理や生物サンプルの仕分けをおこないます。
また、サンプルの詳細な写真も撮ります。
調査を行った海域の生物データをJAMSTECに提出するためです。
この作業も私たちの大事な仕事の一つで、調査航海で採集されたサンプル(生物、岩石、海水などさまざまなもの)は、全てJAMSTECに帰属していて許可を得れば研究素材として利用できます。そのための元データとなる作業なのです。
揺れる船内で、揺れるサンプル相手に地道に写真を撮っていきます。
特に今回は揺れが激しいため、カメラのファインダーをずっと覗いているとちょっと気持ち悪くなるので、休み休みおこないました。

きょうのような生物調査の無い日には、こういった作業で得た作業データをまとめることに時間を費やします。
これはこれでとても大事な時間で、有効に活用しています。
そして、また、あすの潜航に備えます。
また、研究者のみなさんと情報交換できるのもこんな調査のない時間です。
とても有益な時間です。

さて、潜航のない日のお話をしましたが、あしたはまた相模湾で潜航できそうです。そんな調査潜航になりますでしょうか。
あしたは、冨永トリーターに初の体験リポートをしてもらいたいと思います。

ではまた。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)NT14-05「なつしま/ハイパードルフィン」による相模湾初島沖調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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