2014年04月06日

相模湾初島沖(5)相模湾・初島沖調査航海 5日目/冨永

  • 期間:2014年4月2日~4月8日
  • 場所:相模湾 初島沖
  • 目的:相模湾深海生物調査
  • 担当:杉村・冨永
潜航前の空模様潜航前の空模様


みなさんこんにちは!お久しぶり?です。
さぁ、きょうは航海5日目の終盤にさしかかってきました!
相変わらず、天候・海況ともに荒れていて揺れがひどい状態です、、
ですが、きょうは2回目の潜航!!潜航の日に倒れてなんかいられませんね!
朝だって、いつもより早く目覚めてしまったぐらい。
起きたらまず、ハイパードルフィンにごあいさつ。きょうも頑張ってね!
朝から準備が進められ、もういつでも潜航できる状態です。
天気はやや曇っていますが、空からは光りがもれ、潜航を後押ししてくれているよう!

8時前には潜航開始。
ハイパーが海中にゆっくりと潜っていく姿は、とてもダイナミックでかっこいいんです!
船上からハイパーを見送った後は、場所を変えてコントロールルームで水中のようすを観察です。

深い深い海の中に潜りながら、徐々に光がなくなり、海の世界が一変していきます。
そんな中でも、「あっ!クラゲ!」、「エビがいた!」とそれぞれの水深にくらしている生物を横切りながら、ハイパーはさらに深く潜っていきます。
水深 850~ 900mまでいくと海底がみえてきます。
そこは、泥と岩の世界。
一見、生物はいるのかな?
と思ってしまうような環境ですが、ハイパーの映像には、ちゃんと多くの命が映しだされています。
薄暗い場所に白く輝くシロウリガイ、黒くて折り重なっているヒバリガイ、アナゴやゲンゲの仲間も顔を覗かせてくれました!
そんな中でも、特に目を惹いたのがエゾイバラガニです。
海底にしっかりと脚をさして立っているようすは、なんだかとても迫力があって、頼もしいです。
そんな生物たちを映像の中から見つけるたびに、すごい!!、見てください!!なんて声をだしてしまったほど、、、杉村トリーター、うるさくてごめんなさい、、、

そんな夢のような時間はあっという間に過ぎて(揺れているのなんて全然気になりませんでした!)、仕事を終えたハイパーが上がってきます。
再び、船上に出て、ハイパーをお出迎えです。
おかえり!お疲れさまでした!


おかえり、ハイパー!

その後は、採集してきたサンプルを研究者の方々と一緒に、種類を分けたり、水槽に入れたりと大忙しです!
もう倒れてる暇なんてありませんね、、、

生まれて初めて目の当たりにした深海の世界。
そこは、一言ではいいあらわせないほど神秘的で、多くの命が溢れる世界でした。こんなにたくさんの生物がいるのに、まだまだ知られていないことがたくさんあるなんて。
わくわくすると同時に、私も一つでも不思議を解き明かしてみたい!
なんて気持ちになりました。

こんなに船の上で酔いに悩まされたのは初めてでしたが、やっぱりこの航海に来れてよかったな~としみじみ思いました。

帰港まであと2日。気を引きしめて、水槽の世話に励むぞ!!


JAMSTEC(海洋研究開発機構)NT14-05「なつしま/ハイパードルフィン」による相模湾初島沖調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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