2014年05月25日

豊潮丸~日本海(6)豊潮丸航海6日目/杉村

  • 期間:2014年5月20日~5月29日
  • 場所:日本海
  • 目的:ベントス・プランクトン調査・採集
  • 担当:杉村・笠川
ホシヨウジホシヨウジ


きょうは朝から壱岐の港のクラゲ採集です。
私と笠川トリーターは、早起きして二人で豊潮丸の停泊してる港を歩いてまわりました。漁港のそばには川からの流れ混みがあるようで、海の色は緑白色気味でした。
見られた生物は、メジナ、スズメダイ、ボラ、クロダイ、クサフグ、メバルの幼魚といった感じで、相模湾とは大きな違いはありませんでした。
クラゲは全く発見できませんでした。
ですが・・・ 船着き場の海藻を見ていると表面に何か付いているのが見えたので、タモ網を使って海藻をはぎ取って船に持ち帰りました。
顕微鏡で見てみるとヒドロ虫が見えました。
どうやら、オベリアクラゲの仲間のようでした。
観察しているさなかに小さいクラゲが次々と出てきて、あっという間に海藻の入ったタッパの中はオベリアクラゲの仲間でいっぱいになりました。
ヒョコヒョコとってもかわいいクラゲたちです。
観察用に海水を換えたことで、クラゲが出てきたようです。

朝からとても良い収穫でした。

調査の方は、対馬、壱岐島周辺の海底です。
この海域は、船の周りは全て海なのにもかかわらず水深 100~ 200mと浅い海底です。
朝鮮半島と九州を分断している場所だからのようですね。
太平洋側にすんでいる私にはちょっと違和感がありました。
ちょっと波が高く、風のあったので先日までのように船上からクラゲは発見できませんでした。
この海底をソリネットという採集器を使っての調査をおこないました。
ソリネット採集器は幅 150cmと大きめで、海底表面に棲息している生物を採集しました。
(ドレッジ採集器は幅 60cmほどで、海底の内部に棲息している生き物を対象としています。)
ソリネットの調査では、ドレッジ採集調査とは違い、魚類が何種類か入りました。
オキトラギス、マトウダイ、ユメカサゴなどの体調数 cmの幼魚たちが見られ、その中でも腹部に斑紋のあるホシヨウジ(ヨウジウオの仲間)がとてもきれいでした。
この海底は、生物相がちょっと違うようでした。

この航海も、もう折り返しになりました。
あしたからも、新たな場所での調査です。
どんな生き物に出会えるでしょうか。
ではまた。


広島大学「豊潮丸」よる日本海ベントス・プランクトン調査・採集

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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