2015年08月05日

中部沖縄トラフ調査航海(10)10日目

  • 期間:2015年7月27日~2015年8月7日
  • 場所:中部沖縄トラフ
  • 目的:中部沖縄トラフ熱水活動域における熱水化学および化学合成(微)生物学調査
  • 担当:杉村
「なつしま」ブリッジから「なつしま」ブリッジから


私たち研究者は潜航中、ハイパー運航チームと一緒にハイパードルフィン(HPD)のコントロールルームに中で、あっち行って、こっち行って、あそこアップに映して、岩石取って、水取って・・・などなどと、いろいろお願いをしています。
よくよく考えて見たら、潜航中にブリッジや総合司令室に行ったことがなかったので、行ってきました。
(・・・海底マッピングの潜航で、時間を取ることができたので・・・)


夕焼けに潜航するHPD

ブリッジに上がると真っ暗でいくつかの計器だけがバックライトで光っていました。
HPDの位置と母船「なつしま」の位置関係を把握しながら、常にHPDが船の後ろに来るように調整しているとのこと。
スラスターで船の向きを調整する人、エンジン出力を調整する人、全体を把握する人の3名の船員さんがブリッジで夜勤をしていました。
操船は自動ではなく手動なんですね、かなり小まめにダイアル調整していましたよ。
きょうは海が穏やかなのでそれほど忙しくなかったようです。
ブリッジの奥にHPDの総合司令室があります。
コントロールルームと同じようにメインカメラとサブカメラの画面、HPDの位置情報、予定潜航図があり、2名で対応していました。
しばらくするとコントロールルームから作業内容が無線で伝えられ、メモをしながらPCに入力していました。
また、HPDの航跡がダイレクトにマッピングされ、今どこにいて、どのように航行したのかが記録されていて、それぞれのイベントマークに手書きでコメントが追加されていました。
(この航跡図は、潜航中終了後に共有サーバーにアップされます)
ちょっとだけですが、調査中の裏側を見ることができました。


夜のブリッジ

ブリッジのみなさん。
お忙しい中、私の取材?におつきあいいただきありがとうございました。

今朝方、最後の潜航が終了しハイパードルフィンが揚収されました。
「なつしま」は台風の影響から1日早く鹿児島に向かって航行中です。
少しずつ、元の時間に体が戻ってきました。
あと数日で下船です。

ではまたあした。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)NT15-14「なつしま/ハイパードルフィン」による中部沖縄トラフ熱水活動域における熱水化学および化学合成(微)生物学調査

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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