2016年11月23日

西部北太平洋調査航海(14)航海日誌14日目

  • 期間:2016年11月10日~11月25日
  • 場所:西部北太平洋
  • 目的:「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」
  • 担当:杉村


今朝起きて船の窓から海上を見ると・・・
ついに陸地が見えるようになりました。「よこすか」は順調に南下中です。
そろそろ携帯電話も繋がりそうで、徐々に「下船」の二文字が頭をよぎるようになります。

朝食をとり、一息ついた頃。
ついに・・・ 「洋上セミナー」の時間です。
本航海では、きょうを含めて洋上セミナーは2回おこなわれます。
前半の1回目は我々研究者だけでしたが、きょうはなんと「よこすか」のキャプテンをはじめとする船員さんも・・・ 食堂に集合です。
全員で 25人ほどでしょうか、たくさん集まっていただきました。
水族館のお話ということもあって、首席研究者の藤木さんの計らいで船員さんにも声をかけてくれたそうです。
題目は「新江ノ島水族館と深海」。
水族館の仕事から私の担当している深海生物の飼育や調査、潜航映像などについて紹介させていただきました。


洋上セミナーのようす

1時間ほどのセミナーでしたが、とてもよく聞いていただきセミナー中やその後の食事の時間などで多くの質問をしていただけました。
船員さんや研究者のみなさんの何人もの方が「この間、“えのすい”行ったよ。」とか「子どもが好きでよく行くよ。」と声をかけてくれました。
とても嬉しかったと同時に、みなさんに支えられて水族館が成り立っていると改めて感じました。
また、それだけにJAMSTECのみなさんに見られているというプレッシャーも同時に感じました。
下船後は、さらに頑張らねばなりませんね!

残すところあと 2日、この航海もカウントダウンに入りました。
あす午後には横須賀沖に到着するようです。
そろそろ荷造りを始めなければ・・・ 。

当然、採集された生物たちのお世話もしっかりと。
ではまたあした。

セミナーも無事?!終わって良かった・・・。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)YK16-16 西部北太平洋「海洋酸性化の進行とその影響に関する研究」及び「海底電磁気観測による津波の早期警戒」を目的とした調査航海

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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