今回は島の西岸。これでだいたい島内をひととおり周ったかたちで、調査も一区切りです。
西岸は江の島の海辺でも通好みな場所といえます。
島の北北西に境川の河口があり、そこからの淡水が片瀬漁港と弁天橋下に堆積された砂(陸繋砂州、トンボロと呼ばれます)に挟まれながら流れ込むので、外海に面した開放的な景観にも関わらず、塩分が低くなります。
波はあれども河口域?みたいな感じです。
ちなみに本日測った塩分は海水の2/3程度でした。
その影響もあってか、動物の方は低塩分を好むユビナガホンヤドカリやケフサイソガニ類が多かったり、時に川から流されてきたらしきカエルやカメなどが見られたりと興味深いのですが、さて海藻は・・・
南の磯と比較して中~大型の海藻が明らかに少なく、寂しく感じられます。
目に入ってくる自生海藻は、ほとんどがハリガネ。
それ以外にカイノリ、オキツノリ、ヒラムカデといった南の磯でも多く見られた種がちらほら見られる程度です。
もっともこれは、私の海藻歴が浅いせいもあります。
より熟練すれば、汽水域ならではのマニアックな藻類が目に入るようになるかも知れません。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。