約 2週間ぶりの海藻調査です。
江の島は 2020年のオリンピック会場にも選ばれていますが、実は島の東側の多くは前回(1964年)の東京オリンピックの時に埋め立ててできた人工の土地です。漁業やレジャーの中心となるこちらでは、自然の岩場とはまた違った海藻が見られます。
まずは東側の港周辺です。
湘南港の一角にある漁港スロープ内には、大型海藻が少なく、アマノリやアオサ、サンゴのようなピリヒバがびっしりと生えていました。
あまり面白みがない中、その隙間にいる巻貝を見ると、貝殻をびっしりと緑色の藻類に覆われているものがあります。
その名もカイゴロモ。なんとあのマリモに近い種であり、スガイというただ一種の貝にのみ着生する興味深い海藻です。展示欲をそそられます。(写真 上)
スロープ上をよく見ると、漁網から取り外されたらしいゴミがとり残されており、そこには潮間帯には見られない深場の海藻であるユイキリの欠片がありました。
蛇腹のある肉厚な姿はテングサの仲間とは思えません。昨年初めて見た時はトサカ(サンゴの仲間)かと思ってしまいました。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。