2020年12月03日

西七島海嶺、中マリアナ海嶺・西マリアナ海嶺北部 調査航海(9)

  • 期間:2020年11月25日(水)~12月12日(土)
  • 場所:西七島海嶺、中マリアナ海嶺・西マリアナ海嶺北部
  • 目的:新たな海洋保護区(沖合海底自然環境保全地域)/管理のための深海を対象とした生物多様性モニタリング技術開発/日本周辺における沖合自然環境保全のモニタリング調査
  • 担当:八巻


航海9日目 船上飼育 リベンジ

みなさんこんにちは!八巻です。
ついに今日で本航海も折り返しです。
ずっと天気に恵まれていましたが、今日初めて雨が降りました。
大分南へ来ましたので、12月に入ったというのに半袖でも汗ばむくらいの気温と湿度で、とても新鮮です。

今日は一日中、次の調査地点である中マリアナ海嶺・西マリアナ海嶺北部へ向けての回航日です。
調査はありませんので、サンプリングした生物の飼育作業や水槽を設置している冷蔵室内の整理や組み換えを行いました。
先日サンプリングしたエビ類を数日水槽内でようすを見ていましたが、とても元気そうに見えるので本日から餌をあげてみることにしました。


結果、餌への反応も良く、エサを抱えて食べるようすを観察できました。
深海性ジンケンエビ類の飼育は、これまで何度も挑戦していますがうまくいっていないので、今回はぜひしっかりと飼育していきたいと思っています。
また、今回水槽を置いている冷蔵室内も、今後の調査に備えて水槽を入れ替えたり新たに設置したりしました。
それらの作業が終わった後は、これまで何度かトライしているものの、網を食い破られてしまっているベイトトラップの改良を行いました。
これまでは海底においても取りに行くと何者かに破られてしまい、本来の目的である魚類が採集できない状況でした。


そこで、何人かの乗船者の方々と一緒に丈夫なベイトトラップの作製を行いました。
調査はやってみないとわからないということが往々にしてあり、航海中に調査機材を改良する必要に迫られることもしばしばです。
そんな時は調査を成功させるため、みんなで協力して乗り越えます!


完成品は前のものと比べると格段に丈夫そうです。


新ベイトトラップの活躍に期待ですね!
明日も回航の予定です。


JAMSTEC(海洋研究開発機構)KM20-10C かいめい/KM-ROV 新たな海洋保護区(沖合海底自然環境保全地域)/管理のための深海を対象とした生物多様性モニタリング技術開発/日本周辺における沖合自然環境保全のモニタリング調査

新江ノ島水族館は、JAMSTECと深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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