“えのすい”では、相模湾沿岸におけるフィールド調査の一環として、ウミガメ類の上陸産卵とストランディングについて現地調査を実施しています。
日本の太平洋沿岸におけるアカウミガメ産卵の北限地域にあたる相模湾では、毎年数件のアカウミガメの上陸や産卵行動が観察されます。
また、十数件から多い年では百件以上のウミガメ類が漂着(ストランディング)しています。
産卵を確認した場合は、データロガー(温度記録装置)を産卵巣の上部、中部、下部に埋め、砂中温度を測定して、孵化・孵化脱出後に産卵数と孵化率の確認を行います。
アカウミガメの産卵は例年 6月上旬から 8月上旬にかけて観察され、約 2か月後の 8月上旬から 10月上旬にかけて孵化脱出する場合が多いです。
今年度は 6月21日 七里ヶ浜海岸(★)、7月21日 茅ヶ崎海岸(▲)の 2件の上陸が確認されました。
6月21日 七里ヶ浜海岸の上陸はアカウミガメで産卵も確認され、8月末に孵化・脱出が確認されました。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。