ごみを拾い始めてしばらくは、目立った生物が見当りませんでした。岸に向かって泳いでいると、岩場が多くなってきました。岩の隙間をのぞき込んでみると、小さなソラスズメダイが群れを作って泳いでいるのが見えました。少しほっとしましたが、思っていたよりも見ることができる生物が少なかったのが驚きでした。
ふと、周りのダイバーの袋の中を見てみると、たくさんのごみが入っていました。私もたくさん取ったつもりだったのですが、量の差に驚いてしまいました。みなさんのようすをみていると、ごみが溜まっている場所を素早く見つけたり、一度にたくさん取ることができていました。私も少しでもたくさん取れるように頑張ろうと思いながら、50分ほどで一本目のダイブは終了しました。
2本目は、2チームに分かれて作業をおこないました。 1つのチームは、釣りの仕掛けの回収、もう 1つのチームは藻場の保全に使用するかごの確認とごみ拾いで、私たちは後者のチームに参加しました。かごを使って、海藻の幼体が食べられないようにするという取り組みです。今はまだ試験的におこなっている段階で、海中に沈めてかごの強度などを確かめています。台風などの影響も心配されましたが、無事に確認することができました。
かごをよく見てみると、白く、ふわふわとしたものが付いていました。アオリイカの卵塊です。今後は、育てた海藻に産卵してくれるかもしれません。藻場の保全の重要性を実感することができました。
2本目も無事に終了し、片瀬漁港へ戻りました。戻った後は、ごみを種類ごとに振り分けてどんなごみが多かったか調べました。今回いつもよりも多かったのは、プラスチック類です。
大きなタル 2つ分ものプラスチックが回収されていました。釣り具もたくさんあり、おもりはなんと1,000個近くも回収されていました。EFPに毎月参加されている方の話では、徐々に海底のごみは減ってきているとのことでした。変化に気がつくためにも、継続して活動に参加することが大切だと感じました。
江の島の海のことは、資料や先輩トリーターから聞いたことから学んできましたが、今回実際に潜ることで、海藻、生物が少ない現状や海底ごみの課題を知ることができました。
今後もEFPに参加して、目の前の海のことをみなさんにお伝えしていきたいです。
最後になりましたが、EFPのみなさまには大変お世話になりました。
ありがとうございました。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。