本日から、三重大学の勢水丸に乗船し、北里大学の三宅教授のご協力のもと、熊野灘にて深海生物の研究航海が始まります。
私自身初めての複数日の航海となり、緊張で今朝は朝早くから目覚めてしまいました。
今回の目的は中深層と深海底の生物の採集です。
プランクトンネットやドレッジといって水底の砂や泥ごと、その環境で生息する生き物を網を曳いて捕まえる方法を使って生物を集めます。
出発前から渡部トリーターよりクラゲとオオタルマワシのオーダーを受けてまいりました。
初日は三重県の松坂港を出て、一気に熊野灘に行き、採集や調査をする予定でした。
しかし、こちらは風が強く、外洋に出ることができませんでした。
関東の天気も大荒れと聞いていたので、出航できただけでも感謝です。
予定は変更となり、伊勢湾内の浅い場所で、ドレッジ調査をすることとなりました。
ドレッジ初体験でどんな生き物が採れるのか、どのように行うのか楽しみにしていました。
船のAフレームに吊り下げられ、海底までドレッジが下ろされていきます。
数分曳いた後に引き上げ、甲板に中身を広げます。
出てきたのは大量の泥、これを北里大学の先生と学生で、せっせと集めて移動します。
その泥の中に隠れる生き物たちをザルを用いて濾していきます。
最初は泥の塊にしか見えませんでしたが、少しずつ、泥を洗い流すと生き物たちが姿を表します。
テッポウエビの仲間をはじめとする甲殻類やゴカイの仲間、貝類、少しですが魚類もいました。
今回は 3か所でドレッジをおこなったのですが、1、2か所目は泥のみで、生物の数も少なかったです。3か所目は砂利混ざりの泥となり、カニとクモヒトデが一気に数を増やしました。この砂利の塊が見える中に、たくさんの生き物たちが混ざっているのです。
泥が取り除かれたこの状態から、この後ソーティングといって、生き物だけを選別する作業をおこないます。
この大量の砂利の中にどんな、そしてどれだけの生き物がいるのか・・・
ここからの作業は遅くまで続きそうなので、また後日ご報告いたします。
いよいよ始まった勢水丸の採集!
あすは熊野灘に出て、プランクトンネットを実施する予定です!
天気がよくなることを願って、またあした!
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
三重大学大学院生物資源学研究科 附属練習船「勢水丸」(三重大学)での北里大学海洋生命科学部の乗船実習