江の島の潜水調査に、西川トリーターと行ってきました。
私が江の島の海に潜るのはこれが 3回目、そのうち、視界がクリアだったのは 1回だけ。。。先輩トリーターから聞いてはいましたが、江の島の海の透明度はなかなか低いことが多い印象です。
過去のフィールド調査を見ると、ちょうど一年前くらいに北嶋トリーターが全く同じ場所の潜水調査を報告していました。その報告では「これまで過去と変化が見られないという調査はない。ちゃんと調査として記録を残しておくことは大事」と書いています。この考えは非常に重要で、主観ではなく、客観的に現状を評価した記録を残すことに務めています。
ひとえに江の島の生物相とっても、実にさまざまな生き物がいます。
魚類、クラゲ、エビ、カニ、ウニ、ヒトデ、ウミシダ、海綿、コケムシ、ゴカイなどはもちろん、海藻も緑藻、紅藻、褐藻など見たものを上げれば、それこそきりがありません。そして、季節が違えば、それぞれが違った顔を見せてくれます。
現在調査しているものの一つにサンゴがあります。
江の島にサンゴ!? と思われるかも知れませんが、詳しくは以前私が書いたトリーター日誌相模湾の生物目録-II:Astrogorgia属の一種をご覧ください。
今見ているのは、このサンゴの仲間の成長と成熟です。江の島周辺では 5種程度が分布していると考えていますが、その内成長がある程度早そうな 3種を狙って調査を進めています。
このサンゴの仲間は種名もはっきりせず、生態などがほとんど分かっていません。そこで、なんという種かという調査を進めるのと同時に、定期的な調査でどのくらい成長しているのか、繁殖期はいつなのかを見ています。
どこかの機会にこの調査結果が報告ができるよう、頑張ります!
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。