2024年10月15日

マレーシア クラゲ調査(7)
7日目/渡部

  • 期間:2024年10月9日(水)~10月18日(金)
  • 場所:マレーシア
  • 目的:東南アジアのクラゲ調査
  • 担当:足立・渡部


みなさんこんにちは。渡部です。

きのうから CEMACS の宿泊施設に滞在しています。
ビーチの目の前に建物があるので、波の音がよく聞こえます。朝少し早起きして、散歩しました。

実験所は豊かな自然の中にあるので、いろいろな生き物と出逢います。
ちなみに今朝誰よりも早く出会ったのは、サルたち。

初日からたびたび出会っていて、毛繕いをしたり、葉っぱを食べたり、木にぶら下がって遊んでいるところも見かけました。リラックスしています。

きょうはサンプリングに出発する前に、クラゲに給餌をしました。
S.E.A. Aquarium のエルさんと一緒にブラインシュリンプの準備をしました。

専用の装置はなかったので、ペットボトルで、作りました。
いい感じ!

さらに、ブライシュリンプは光に集まる習性があるので、黒い袋を被せて遮光し、下の方に集めるという作戦をおこないました。
エルさん、ナイスアイディアです。

クラゲにしっかりご飯をあげたら、出発です!
さてきょうはペナン島サンプリングの最終日。
北里大の学生さんのリクエストで、再度ミノクラゲを探しに行きます。

きょうは森が濃い霧に包まれています。
なんだか嫌な予感・・・ 雨が降ってきました。

あっという間に周りが真っ白になり、近くの陸地も見えません!
大荒れです・・・

バケツを被って雨風を防ぐ人も現れました。
先へ進むにつれて海は荒れ、時折体がふわっと浮くくらい揺れていました。
まるで、ジェットコースターです。大きな波の上を通ると、海水が船の中に入ってきます。
うわあ、、と思っていたら、体に海水に当たった方が暖かいということに気がつきました。
気温は約 25℃で海水温は約 30℃なので、もはや海に入った方がいいのでは、泳ぎたい!!そんな気持ちが湧いてきます。

サンプリングポイントにつくと、奇跡的に雨が上がりました。やったー!
さっそくクラゲを探します。

川の水が流れているのか、水の色が濁っているところとそうでないところの境界がはっきり見えました。なんだか不思議な感じです。

しばらく船を止めてクラゲを探しましたが、ミノクラゲは見つかりません。
「同じ場所へ行っても必ず出会えるわけではない」という、クラゲ採集の洗礼を受けました。残念ですが、実験所へ戻ることになりました。

戻る頃には天気はよくなり、波もほとんどなくなりました。
東南アジアは長雨になることは少なく、大雨が降ったあと晴れることがあるそうで、日本との気候の違いを感じました。

ところで、どうしても船酔いしてしまうので困っていたら、エルさんがミント系のスースーする匂いを嗅ぐと良いよと教えてくれました。


こちらは薬局などで購入できるスースーする匂いをかげるアイテムです。
鼻詰まりをしたときに使うもののようですが、船酔いにも効果抜群でした!なんて便利なものでしょう。
今後、船に乗るときはお守りがわりに持ち歩きます。

こうして、今回の調査でのサンプリングは終了しました。
あすは、ペナン島を出発し、車で7時間ほどかけてクアラルンプールへ向かいます。

再び長旅が待っています。
それではまたあした。

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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