さて最終日。
ということは移動日です。西川トリーターも言っていましたが、前日ナビで見ると 9時間でした。が、、、改めて目的地を入れると 10時間に、、、距離は 680kmを超えています。
焦ってはいけません。二人で休憩を取りながら安全運転で帰りましょう。
輸送中、生き物の状態に気をつけるのは当たり前なのですが、今回もっとも気をつけなければならないのは水温。この日は神奈川県でも最高気温が 34℃となり、外にただ立っているだけでも汗が吹き出してきます。
水温が高くなると酸欠になりやすくなるリスクがあり、生息地の水温より高い時間が長くなると生き物も調子を崩します。
港で汲んだ海水は 26℃と思いの外高くないかなと思いましたが、この後の長距離輸送を考えると、輸送水を冷やさなくてはなりません。
今回はクーラーボックスと、水が1トン入る容器を持って行っていましたが、車の移動中に水槽用クーラーを使用できないため、氷を買い輸送水を冷やすことにしました。
氷を入れたクーラーボックスは保温能力を発揮し、そこまで大きな上昇は見られませんでしたが、問題は 1トンのタンクでした。
1トンもの水量があり遮光シートをつけてはいましたが、やはり外気に当てられた容器はみるみる水温が上昇していきます。
休憩のたびに水温計測を行い、氷保管用のクーラーボックスに入れた氷も数回に分けて投入しましたが、水温の維持はなかなかできず、焦ってはいけないと思いながらも、やはり焦ってしまいました。帰ってきた時の私は他の方から見ても焦っているのが目に見えたそうです。反省です。
調子の悪いものもいたものの、なんとか水槽に搬入し、時間を空けてみてみれば、トゲトサカ類も水流を浴びながらポリプを開いてくれました。
何事も不測の事態は発生します。それを想定した準備が重要なのはもちろん、その時にどのように対応するかで、結果が大きく変わります。
今回焦ってしまい、自分の未熟さを再認識しました。改めて準備万全の体制で臨みたいと思います!
きれいにポリプを開いたトゲトサカ類はまるで水中に咲く花のようですよ。 えのすいeco環境水槽で展示しています。 みなさん見に来てください!
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。